スマートスピーカーの利用率が高い年代は? 相性が良いサービスとは?ニールセンがマルチスクリーン利用状況の分析結果を発表

10月19日、ニールセンデジタル株式会社は、消費者のマルチスクリーン利用状況についての分析結果を発表した。

この調査はニールセンデジタルにより2012年より継続して行われている。デバイス(スクリーン)とコンテンツ(サービス)の両面から、利用状況を調査し、今日の消費者が「どのデバイスから」「何を視聴し、どんなサービスを利用」しているのかがわかる基礎調査データとなる。

本年度の調査は2018年9月7日〜9月10日にかけて実施され、スマートフォン、パソコン、タブレットのいずれかのデバイスを通して月1回以上インターネットを利用している日本全国の15歳(高校生)以上の男女、計2,927人を対象に調査を行ったというもの。

サンプル数は、上記3デバイスからのインターネット利用者の人口構成比によって割り当てられ、インターネットユーザーを代表するように割りつけられている。

調査結果の中に、いくつか興味深いものがあったので紹介したい。


インターネットデバイス利用率


インターネット利用デバイスは、2017年と比べてスマートフォンだけ利用率が増加。デバイスの組み合わせとしては、スマートフォンのみでインターネットを利用する人が全年代で増加し、特に30代では174万人増加した(図表1)。





動画サービスを視聴するデバイス


「無料動画」と「定額制有料動画」を視聴するデバイスは、どちらもスマートフォンから視聴するという人が最も多く、それぞれ65%、48%という結果に。2017年からの変化として、共にスマートフォンとTVに接続したデバイスからの利用が増加している一方で、パソコンとタブレットからの利用が減少していた(図表2)。





スマートスピーカーの利用率


スマートスピーカーの利用率は、インターネット利用者全体のうち10%となった。性年代別にみると女性よりも男性の利用率が高く、若年層で利用率が高い傾向がみられた。特に、男性15-29歳の利用率が最も高く、15%が利用していた(図表3)。



また、スマートスピーカーの利用率を各動画サービス利用者で比較すると、「定額制有料動画」視聴者では19%で、「無料動画」視聴者の11%に対して8ポイント高くなっていた(図表4)。





まとめ


・ スマートフォンのみでインターネットを利用する人が大きく増加
・ 定額制有料動画サービスをスマートフォンから視聴する人が増加
・ スマートスピーカーは定額制有料動画利用者と相性が良い


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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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