AIとVRを駆使した車椅子目線の歩道ストリートビュー アプリ開発を2月からスタート AIが目的地への経路や情報を提案 〜東京2020応援プログラム

一般社団法人VR革新機構は、大会組織委員会によって「車椅子目線で世界へ2020」のプロジェクトが「東京2020応援プログラム」として認証され、2019年2月中旬より活動を開始することを発表した。

同プロジェクトは、車椅子乗車の目線と介助者の視線でVRフォトを撮影し、地図と画像と連動させて、最適な移動経路、及び、最適な情報を取得できる専用アプリを開発するというもの。専用アプリでは、数メートルから目的地までその場で確認できるようになり、同時に周辺関連情報も取得するようになる。


同プロジェクトは、2020年夏までに実現を目指す

また、VRフォトのコンテンツを多く登録することにより、AIで個別の予定行動をコントロールできるようになるという。これは移動前に目的地への経路、移動中の情報(気象、交通事情、観光情報、地域情報、目的地)、及び、場所の情報などをAIが利用者の立場で検索、提案してくれるカレンダー機能となる。


この機能があるおかげで、旅行者が目的にあった場所を探し、情報を得て方法を選択し、旅行を始め環境の変化に対応しながら最適な旅行をすることができる。

アプリを使った利用者の行動
・車椅子目線のストリートビューやパノラマビュー、専用アプリでVR下見をし、旅行計画を立てる
・VRフォトで移動中は交通施設の入場や乗換、目的地では専用アプリが地図と各種情報を取得して案内
・すべてAIカレンダーで旅行前の目的地の情報や移動中、帰宅までの予定と実行動をリアルタイムに更新
・車椅子旅行の最適化をスケジュールのカレンダー表示で画像や情報を随時更新しながら快適な旅行が可能に

同社は、2030年までに、車椅子の移動経路で介助者視線の情報を含めた提供を世界に広げる予定。また可能であれば、車(自家用車・タクシー・バスなど)の自動運転と連携して移動経路の迎えや乗り換えを行い、目的地までスムーズな車椅子移動を可能にしたいとまで考えている。

同プロジェクトでは、空港や駅の施設、車移動を含め競技場への移動経路(通路・階や部屋移動・トイレ・公共交通機関乗降・車の乗降場などのバリアフリー環境)が主な撮影場所となる。撮影者はボランティア活動として募集中で、経費等はクラウドファンディングを利用し支援者を募集する予定。

撮影場所 予定
■Version1:東京都内パラリンピック競技場対応
 1.0 施設内車椅子目線Googleストリートピュー移動経路
 1.1 施設内車椅子目線VRフォトパノラマビュー避難経路(オリジナルツアー設定)
 1.2 施設内介助者視線VRフォトパノラマビュー移動ガイド(オリジナルツアー設定)
 1.3 競技場敷地内及び周辺地区車椅子目線Googleストリートピュー移動経路
 1.4 競技場敷地内及び周辺地区介助者視線VRフォトパノラマビュー移動ガイド(オリジナルツアー設定)
■Version2
 2.0 都内主要交通機関及び車移動競技場往復
 2.1 空港内→電車→駅→タクシー→競技場
 2.2 空港内→自家用車及びタクシー→競技場
 2.3 駅→電車→駅→車及び車椅子走行→競技場

スケジュールは、2月〜7月に撮影ボランティア募集・研修を行い、7月~9月が撮影期間で、11月~翌年の2月まで、編集登録期間になる。

また、同プロジェクトは、車椅子目線で世界へプロジェクト準備委員会が2030年までに日本で行われる世界的なイベント、観光、地域おこし、復興支援などを国内外へ発信し旅行者や移住者を促進するプロジェクトの最初の取り組みとして行われる。

ボランティア活動は、ホームページで募集中で、詳しい内容は以下のホームページをチェック。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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