「NVIDIA Jetson Nano」を組込みAI学習用の教材として活用へ 宇都宮大学がNVIDIAやFaBoと開発、授業への実践導入は世界初

宇都宮大学とNVIDIA、FaBoは、NVIDIAの超小型の組込み用AIコンピュータボード「NVIDIA Jetson Nano」(ジェットソン・ナノ)を利用した組込みシステム向け AI学習教材の開発と、これを利用した授業を実験的に行うことで合意した。「NVIDIA Jetson Nano」を学習用教材に使用するケースは世界初となる。

現在、ディープラーニングやニューラルネットワークを使ったAI関連技術は広く社会に浸透しつつあり、自動車や家電製品など、身の回りの様々な機器への実践導入が始まろうとしている。このような変革期において、これまで大学等で行われてきた組込みソフトウェア技術に関する教育もAI時代を見据えたものとなる必要があるという考えにもとづくものだ。

「NVIDIA Jetson Nano」(ジェットソン・ナノ)開発キット。わずか99ドルのAIコンピュータ、業界に衝撃を与えた。
CPUは、4Core ARM A57 1.43GHz、GPUに128 Maxwell 472GFLOPs(FP16)、メモリは4GB、ストレージは16GB eMMC。USBは4ポート、HDMI、ギガビットイーサ等を搭載

NVIDIAの日本法人は「Jetson Nanoが3月のGTC 2019で発表されましたが、学習教材としての採用は世界初になります。日本の教育現場をこのような形で支援できることを大変喜ばしく思います」とコメントしている。


AI学習教材の本格的な開発へ

組込みソフトウェア技術は、設計段階から実装まで多くの技術がかかわりを持つ総合技術であり、単に大学だけ、産業界だけではカバーすることは難しいとされている。宇都宮大学は、産業界とともに2005年から携帯電話を題材とした組込みシステム教育を実施し、スマートフォンが主流となった現在においても継続している実績があり、ビーコンやBLE、LoRa などのIoT通信モジュールおよびIoT機器の設計開発と製造を行っているFaBoの製品を用いた教育をこれまでも共同で行ってきた。

また、NVIDIAは、2019年3月に組込み設計者や研究者、個人開発者が本格的なソフトウェアを実装し、最先端のAIを活用できるようにするコンパクトで使いやすいプラットフォーム「NVIDIA Jetson Nano」開発者キットを発売しており、これら3者が協力することで、今回、より実践的かつ汎用的な教材作成と授業における効果測定を行うことが可能となる、としている。




自律走行の「AI ロボットカー」から学ぶ

「AI ロボットカー」を利用した自動運転技術の習得を目指し、NVIDIAがJetson Nanoの技術情報を提供し、FaBo が AI ロボットカーの設計開発とサンプルコード提供・キット化を行う。宇都宮大学は組込みシステムの授業のノウハウを提供。ここで得られた知見を広く公開し、多くの大学、高専、高校などでも利用できるように展開していく予定だ。



授業の流れ(予定)

宇都宮大学は、今年度前期授業の前半で AIの基礎知識を学ぶ予定を立てていて、その後、2019年6月13日(予定)より宇都宮大学でAIロボットカー構築の授業を開始。5週間の授業内でAIロボットカーの自動走行を可能にするという。

今回の教材となるAIロボットカー
関連サイト
宇都宮大学
NVIDIA
FaBo

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ロボスタ編集部
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