ガンダムの世界観と動くザクで楽しく学ぶSTEM教材バンダイ「ジオニックテクニクス」が奨学生を募集 新しい動画/画像も公開

バンダイが、ガンダムの世界観の中で楽しみながらロボティクスとプログラミングを学習できる新たなSTEM教材「ZEONIC TECHNICS」(ジオニックテクニクス)を開発中なのは既報のとおり(受講予約は2019年10月より開始予定)。今回はその最新情報とインタビューをお届けしたい。


■ 新着動画




ロボット技術者育成プログラム「ジオニックドリーム」

そのバンダイが「未来の技術者たちへ」と題して、この教材の奨学制度「ジオニックドリーム」の募集をはじめる。奨学生は06名(「06」の表記にこだわりが…)で、組み立てて操縦できるザク本体や教材等の「ジオニックテクニクス」一式が無償提供される。つまり本格的なSTEM教材をタダでゲットできるチャンスだ。


応募の方法は、まず「zeonic_technics」のツイッターアカウントをフォローする。

次にこの教材「ジオニックテクニクス」で「何を学び、何を成し遂げたいか」、夢や目標をツイートする。ツイートにはハッシュタグ「#ジオニックテクニクス奨学生」と「#ジオニックドリーム」を記入するのを忘れずに。
ロボスタ編集部が夢を投稿するとすれば「ジオニックテクニクスでロボット工学の基礎を学び、将来はガンダムRX-78より10倍速く動けるモビルスーツを開発したい」とか書くかな(平凡!)。

投稿期間は2019年7月31日~18日まで。13歳以上の日本国内居住者なら誰でも応募できる。
なお、奨学生に選ばれたラッキーな人は、改めて論文の提出と、製品の入手後にそのレビューを書く、という課題が与えられる。




「ジオニックテクニクス」はロボティクスの基礎から学べる

「ジオニックテクニクス」は、ザクをモデルに開発された全長約30cmのロボットを各部のパーツやサーボモーター等を使って自分で組み立てるキットだ。更に、組立型の資料が提供されるだけでなく、ロボットの基本的なしくみや様々なアクチュエーター、距離センサーの原理など、現実のロボティクス、ロボット工学を学べる資料や情報も提供されるSTEM教材となっている。


さらに更に、完成したザクを自律動作させるためのプログラミングツールも付属するので、コマンドやブロックを使ったロボットのプログラミングも学ぶことができる。ザクを組立て操作できるだけでなく、ロボティクス・サイエンティストの基礎も勉強できるわけだ。

モノアイももちろん動く


きみ自身がモビルスーツ開発の研修生となる

また、「ジオニックテクニクス」ならではの特徴として、ガンダムの世界観に浸りながら学習できる点があげられる。劇中では「ザク」はジオニック社が開発したモビルスーツであり、ザクを開発するプロセスを思い描きながら、ジオニック社の研修生としてロボティクスを学べる趣向が取り入れられている。そのため、現実のロボティクス技術に加えて、ザクに採用されている架空の(未来の?)ロボット技術についても学習できるしくみになっている。例えば、本物の(宇宙世紀の)ザクは「流体パルスシステム」で駆動している旨の解説があった上で、研究生はまだ開発初心者なので電動サーボモーターの勉強と組立から学んでいこう、といった趣向だ。

豪快なキックのモーション




「ジオニックテクニクス」が新たな情報を公開

「ジオニックテクニクス」のツイッターアカウントでは、ジオニック社でモビルスーツを開発している、いわゆる中の人たちがつぶやいている。そこではモビルスーツの開発に追われるスタッフ達の独り言や新たな短編動画などを見ることができる。


今回の奨学生制度の発表に伴って報道関係者向けに新たな画像も公開された。それはまさにジオニック社の技術陣が、本教材の開発に取り組んでいる画像だ。





バンダイの担当者に聞く

発売まで待ちきれない気持ちを抑えつつ、ロボスタではバンダイの担当者、原田さんに直撃インタビューを行なった。

株式会社バンダイ 新規事業室 デビュティゼネラルマネージャー 原田真史氏

編集部

「東京おもちゃショー2019」では稼働デモがとても注目されていましたね

原田氏

「ジオニックテクニクス」は2018年10月のCEATECでお披露目をして、続いて2019年6月の「東京おもちゃショー2019」で稼働展示しました。その間、私達自身もこのプロダクトのバリューをどこに置くかを検討しました。その結果、STEM教材であるとともに「遊びの先に学びがある」ということに立ち返るとともに、「ユーザーがどこまでガンダムの世界観に入り込めるか」を追求していこうと決めました。こうして「東京おもちゃショー」ではジオニック社公式のモビルスーツ開発技術者育成プログラムというコンセプトを明確に打ち出し、稼働デモ展示を行いました。

編集部

その結果、来場者からの反響はいかがでしたか

原田氏

ご来場頂いたお客様もみなさん、モビルスーツ開発技術者育成プログラムというコンセプトを評価してくださり、「STEM教材と遊びの世界観がこれほどインテグレートされたものは初めて見た」という声も頂きました。方向性は間違っていない、と感じています。
また、「東京おもちゃショー」と同時に公開したプロモーション動画(PV)も、たいへん多くの人に観て頂きました。ガンダムのファンやロボティクス、STEM教材を検討されている多くのみなさんに、その世界観を更に楽しんでもらえるように、ツイッターの「ジオニックテクニクス」専用アカウントで、ジオニック社の社員がつぶやいたり、ショートムービーを公開しています。

編集部

「ジオニックテクニクス」の発売日や価格などはまだ決まっていないのですね?

原田氏

はい。現在、量産の設計や更なる改善に試行錯誤している最中ですので、もう少しお待ちください。ハードウェアも機能アップを重ねており、プログラミングのツールやモーション作成のアプリケーションなどソフトウェアの開発や改良も進めています。これらを含めてあと1~2ヶ月のうちに、詳細の最新情報をお届けする予定です。

編集部

今後の最新情報はどこで入手できるでしょうか

原田氏

まずはツイッターアカウントをフォローしていただければ幸いです。今回の「ジオニックドリーム」という奨学生募集もそこで行います。新しいムービーも順次追加していく予定です。
他にジオニックテクニクスの公式メールマガジンがあって、最新情報が毎月届きます。また、メールマガジンの登録ユーザーには「ジオニック テクニクス」の購入時の特典も予定していますのでぜひ購読してください。


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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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