【Canalys調査】全世界スマートスピーカー市場、2019年第2四半期は55%成長の2,671万台。ブランド別ではAmazon、Baidu、Googleの順に。

2019年8月26日、市場調査会社Canalysが全世界のスマートスピーカー・スマートディスプレイについての調査結果を発表した。

2019年第2四半期、世界のスマートスピーカーは55.4%成長の2,671万台に達した。

ブランド別統計

Image: Canalys

以下グラフにしたもので解説する。


出荷台数推移

Image: Canalysのデータを元にrobot startがグラフ化

ブランド別出荷台数ではAmazonがGoogleを抜いてトップへ。2位へ急上昇したのは中国Baidu。Googleはトップから3位にランクダウンした。Alibaba、Xiaomiも伸びており、中国勢の成長は目立っている。米国勢と中国勢は同じ市場で販売競争を行っているわけではないので、純粋に中国のスマートスピーカー市場が大きく成長していることが伺える結果となった。


市場シェア推移

Image: Canalysのデータを元にrobot startがグラフ化

市場シェアを円グラフにすると、Baiduが急激にシェアを伸ばし、その分Googleがシェアを落とした形になったことがわかる。なお、このレポートではAppleはOhters扱いとなっている。


Amazon vs Google

Image: Canalys

AmazonとGoogleの2018年第2四半期と2019年第2四半期で比較したグラフ。米国と米国以外でのグラフとなっている。この1年でAmazonは大きく出荷台数を伸ばしたが、Googleは縮小傾向となった。これは、Googleが新製品を投下していないこと、今年の10月に新製品を発表するタイイングであること、Nestブランドへのシフトがまだ十分でないこと、新しい出荷国を増やさなかったことなどが挙げられている。またAmazonもGoogleも米国以外への出荷を増やしており、2019年第2四半期でいずれも米国外が50%を超えていることもわかる。



Source:Canalys

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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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