AI清掃ロボット「Whiz」でオフィスの「隠れダスト」を90%除去できる 花粉やカビの舞い上がりも抑止する調査結果を発表

ソフトバンクロボティクスは、2月3日に渋谷でAI清掃ロボット「Whiz」(ウィズ)の新キャンペーン発表会を開催した。発表会では「Whiz」の累計出荷台数が2,000台を突破したこと、CMに女優の広瀬すずさんを起用することなどが発表された。そして更に、オフィスには目に見えにくい有害なダストが多く存在すること、それらは人体に有害なものも含まれていること、そしてそれらを一掃する効果がWhizに期待できること等が有識者らによって紹介された。


Whizの出荷台数は2,000台を突破

ソフトバンクロボティクス株式会社 常務執行役員 Chief Business Officer 吉田 健一氏

吉田氏は「Whizは最初に清掃員が押して清掃するとそのルートを学習し、次の清掃からはWhizが自律走行しながら教えられたルート通りに清掃していくしくみ。人や障害物があれば避けて清掃を続ける機能がある」と紹介した後、「発売してから約半年が経過し、オフィスビル、商業施設、ホテル等にWhizが導入され、全世界で2,000台以上出荷した。現在は生産が追いつかない状況で、生産ラインの拡大を考えているところ」と、Whizの販売が好調に推移していることを明らかにした。

「2,000台以上出荷したことで、実証フェーズが終わり、様々な知見もたまってきた」(吉田氏)

特にWhizの導入メリットとして大きな2つのポイントを紹介した。ひとつは人手不足の解消と清掃コストのダウン。例として、時給1000円の清掃スタッフが床を清掃する作業に2時間かかっているとすると、その作業をWhizが代替する場合、日給で1,300円、35%のコストダウンがはかれる。Whizのコストは何時間働いても変わらない、とした。


もうひとつの大きなポイントは「掃除品質」。実際に1時間程度の掃除をした後、紙パックを確認した写真を紹介した。


人が清掃しているのにも関わらず、ロボットが清掃するとなぜこれほどのゴミが取れるのか、それは人が、目に見える箇所を重点的に清掃する「スポット清掃」をしてしまうことに原因がある、と指摘する。ロボットはゴミが見える見えないにかかわらず、全面的に清掃するので、目に見えないゴミも収集する、という。


汚れ度合いを数値化するATP検査を実施したところ、カーペットの87施設において、人が掃除した後のスコア(9,619)に対して、Whizは5,455で、汚れ度合いは約半分になったとした(数値が大きいほど汚れている)。

では、Whizが清掃して溜まったダストの内容はどんなものなのか。科学的に調べてもらったという。


オフィスの「隠れダスト」は住居に比べて最大約30倍

ダストの分析はNPO法人東京アレルギー・呼吸器疾患研究所が行った。白井氏は住環境でダストが問題視されることはあるが、長時間滞在するにもかかわらず、オフィスのダスト環境についてはあまり注視されない傾向にあることを問題として提起した。

NPO法人東京アレルギー・呼吸器疾患研究所 環境アレルゲン班班長 白井秀治氏

ダストには、ダニやカビなどの微生物、ダニや花粉、ペットなどのアレルゲン、VOCやSVOCなど化学物質がある。


ソフトバンクロボティクスの依頼によって、オフィスにおけるそれらダストの状況を調査したところ、住居に比べて11倍〜29倍も汚れているという数値が出た。なかでもカビの量が多い傾向にあり、健康被害がでる恐れのあるカビも全オフィスで検出された。季節はずれのスギ花粉(調査したのは12月)や、オフィスでは飼っていないのにネコアレルゲンもすべてのオフィスで検出された。推測するに、人の身体についたダストがオフィスに持ち込まれた可能性が高いとした。


今回の調査では、住居以上に多くの「隠れダスト」がオフィスには存在することがわかった。



隠れダストとは、、、、
「隠れダスト」とは、ちりや花粉、カビ、細菌など、床に存在し、空気中に舞い上がりやすいが、肉眼では見えにくいため、人の手では取り残してしまうごみの総称で、ソフトバンクロボティクスが環境アレルゲンinfo and care株式会社との共同調査を元に独自に定義したもの。

次に清掃効果についても調査した。紫外線照射すると発光する粉を用いて、人による清掃後とロボットによる掃除後を比較調査した。その結果、人の掃除には取り残しやムラが多く、清掃効果は約60%に過ぎなかった。

隠れダストを模した蛍光粉体をカーペット上に目視で確認できない微量散布し、人が掃除機を使って掃除した場合とWhizが掃除した場合の残留量を可視化する実験




この結果をみると、高齢化や人手不足が課題の清掃業界において、広い床面積を持つ施設を人だけで効率的に全くむらなく掃除することは非常に困難であり、人が掃除した場合、目では見えにくい床のごみを取り残してしまっているのが現状。

更にはアレルゲン物質などを含む「隠れダスト」が床に残存していることで、人が掃除機で清掃作業した場合、ダストの舞い上がりが発生し、また人々の移動などで「隠れダスト」が舞い上がることから、施設を利用する人たちにも出すとの影響が及ぶ可能性がある。AIロボット掃除機「Whiz」を使用した場合は排気を含めてダストの舞い上がりは1/8と、かなり少ないことがわかった、という。



結論
ソフトバンクロボティクスが実施した、オフィス環境には家庭環境と比較してどれくらい「隠れダスト」が存在するかを調べた実験では、オフィス環境には家庭環境と比較して最大で約30倍の量が存在していることが判明。また、清掃時のむらを調べる実験では、人の清掃と「Whiz」の清掃を比較すると、人の清掃では約60%のごみしか取れていなかったことに対し、均一に清掃できる「Whiz」では約90%のごみを取れることが確認された。




ダストの身体への影響

続いて日本医科大学医学部の松根氏が登壇し、白井氏の調査結果を含め、ダストの身体への影響を医学的な観点から解説した。

日本医科大学医学部 耳鼻咽喉科学 教授 松根彰志氏

松根氏は、オフィスの隠れダストとして検出されたものの中から、特に「SVOC」「カビ」に着目し、更に日本におけるアレルギー性鼻炎の2大原因とされる花粉とダニがオフィスで検出されたことは無視できない、と語った。


これらは目に見えにくいため気づきにくい、一方でアレルギー性鼻炎等は仕事や勉強の能率を著しく低下させる可能性があるので、放置しないことが大切。対策としてはWhizのような効率的にダストを吸引できる清掃ロボットの導入は有効だとした。


一般消費者が隠れダスト対策を行っている施設を体感できるキャンペーン

最後に吉田氏が再び登壇し、「科学的な調査からもWhizが「隠れダスト」を一掃することが確認された。2,000台の導入実績は、既にWhizで隠れダストの抑制を始めた企業や施設がたくさんあるということを示していて、一般の消費者の方にもそれらの施設を体験してもらいたい。そのために「Whizで隠れダストを一掃!」をキーメッセージとし、「隠れダスト対策施設の利用券10万人に当たるキャンペーン!」を企画した」と、この日発表された新しいキャンペーンの意義を説明した。


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神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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