車中心から人中心の空間へ 移動支援ロボット「ラクロ」と無人宅配ロボット「デリロ」活用 ZMPと日建設計シビルが協業

株式会社ZMPは8月18日より開催する「ZMP World 2020」において、株式会社日建設計シビルと今後の地上・地下空間におけるZMPのライフロボット導入と活用にむけた協業の取り組みを発表した。


地域の回遊を移動支援ロボットで快適に

現在、全国各地で車中心から人中心の空間に転換する「まちなかウォーカブル推進事業」が展開されており、道路(街路)、公園、広場等の再構築が進んでいる。
一人乗りロボ「ラクロ」を活用すると、移動に難を抱える人にはもちろんのこと、あらゆる人へ自動運転による新しいモビリティ体験を提供することができ、エリアの回遊性を向上させることができると考えられている。さらにエレベーターメーカーと協力して、施設のエレベーター等と移動支援ロボットが連携することで、シームレス(乗り継ぎのない移動)な回遊エリアの拡大に寄与できる、としている。

地上と地下空間におけるライフロボットの活用イメージ(出展:日建設計シビル)

ラクロでの散歩イメージ


無人宅配ロボットで配送の自動化、対面の回避

また、無人宅配ロボット「デリロ」を活用することで、地上や地下空間施設内の店舗から近隣公園まで配達することで利便性を向上させるだけでなく、新型コロナウィルスの流行により昨今ニーズの高まっている三密の回避、非対面・非接触での購買を実現可能。さらに、ラクロやデリロは平常時だけでなく、災害時には救援物資の運搬や被災者の移動支援にも活用することが見込まれる。


デリロでのフードデリバリーイメージ


地上と地下空間の計画・設計を行う「日建設計シビル」

2020年5月にスーパーシティ法案(国家戦略特区法改正案)が成立、7月にラストワンマイル自動運転車両システムガイドラインが策定され、さらなる都市の再構築が進んでいくことが見込まれる。

日建設計シビルは日本国内や海外で地上と地下空間の計画・設計を実施しており、「まちなかウォーカブル推進事業」(車中心から人中心の空間に転換するまちなかの歩ける範囲の区域における街路・公園・広場等の既存ストックの修復・利活用を重点的・一体的に支援する事業)や、主要な地下街の防災・減災を主としたリニューアル事業を数多く手がけている。それらの事業に加えて、これからは地上や地下空間でロボットの活用も気軽に選択することができるようになることで、より便利で快適な都市空間になる。

そこで、生活圏で活躍が期待されるZMPのライフロボットの導入と活用にむけた共同の取り組み発表。2020年7月には日建設計シビルとZMPが名古屋新幹線地下街「エスカ」で無人警備・消毒ロボット「パトロ」による消毒の実証実験を共同で実施した。


パトロでの地下街消毒

ZMPは日建設計シビルの地上と地下空間における優れた計画・設計の実績と、生活圏で歩く程度で走行するライフロボット導入の実績により、人々が楽しく快適に過ごせる安心・安全な地上と地下空間の再構築にむけて、自治体や地下街などの地下空間施設管理者、不動産ディベロッパーなどに対して、共同での提案活動を積極的に行っていくとしている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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