【スマート物流】仕分けシステム用の「荷札ラベル自動認識AIアルゴリズム」を提供開始 3つの課題を解決 東大発AIベンチャー

東大発AIベンチャーのTRUST SMITH株式会社は、物流で用いる仕分けシステム用の荷札ラベル自動認識AIアルゴリズムの提供を開始したことを発表した。同社が提供するラベル自動認識AIアルゴリズムは、すでに現場で稼働している識別装置にも追加で搭載することが可能。


従来の物流における 3つの課題

現在の物流における課題として「従業員による作業ミス」、「複数のラベルを読み込む識別装置がない」、「ラベルが物流の元データと紐づいてない」ことが挙げられる。




従業員による作業ミス
一つ目の課題について、パレットの数が多いこと、煩雑な業務を遂行していること、従業員の疲労が蓄積してしまうことが背景にある。これらによって、ラベルの見間違いが発生し、正確な荷物の搬送ができないことが数多く発生している。

複数のラベルを読み込む識別装置がない
二つ目の課題は、一般的な物流倉庫には、複数のラベルを用いた搬入システムを導入しているものの、その全てを一括して読む込む識別装置がないことである。ラベルが一種類であれば読み取り作業は簡単かつ素早く行えるものの、複数のラベルがあることで作業の煩雑性を増加させ、読み取りミスや効率的な荷物搬入を妨げてしまっている。

ラベルが物流の元データと紐づいてない
三つ目の課題は、ラベルに荷物を搬送する際に必要な受注情報や集荷情報といった決まった情報しか記入されていないということ。ラベルに全ての物流データが記入されていないことにより、欠品などの問題が起こった時に、人が介在して手作業で処理を行わなければならない為、現場担当者の負担が大きくなっているという問題がある。


同社が提供を開始したラベル自動認識のAIアルゴリズム

同社が提供するラベル自動認識AIアルゴリズムを導入することで、上記の課題を解決することができる。

一つ目の課題についてはAIによるディープラーニングという画像認識技術を導入することで、iPadなどのタブレットをかざすだけで文字を認識することができるようになり、人間が担っていた作業をコンピュータが、『正確に』、『素早く』完遂することで解決。




二つ目の課題については、AIを複数のラベルにも対応できるよう学習させることで、ラベルの種類に依存しない文字認識を可能にすることで対応している。そのおかげで現在の現場フローと比較して、ラベルの種類の変更や大幅な作業フローの変更をする必要をなくし、ユーザーが快適にシステムを導入することが可能になった。




三つ目の課題については、画像認識で読み取ったデータを物流システムと自動で連携させることで解決。データをシステムと連携させることで、欠品などのミスが起こった場合もアプリを通じて自動的に認識し異常を感知し、AI自らが問題を修正することができる。




関連サイト
TRUST SMITH株式会社

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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