ヒューマノイドなどロボット領域でGMO AIRとVariousが提携 導入までワンストップで提供、初期投資ゼロのサブスクも推進

Various Robotics株式会社とGMO AI&ロボティクス商事株式会社は、先端ロボットソリューションの共同開発および事業化に関する協業を開始した。両社のテクノロジーと事業基盤を融合し、第一弾として農業・社会インフラ分野における課題解決を目的としたプロジェクトを進め、ヒューマノイドを含む多様なロボット領域へ展開していく。
まずは2025年度、四足歩行ロボットを農業およびインフラ領域を中心に、ソリューション開発、PoCを行なった上で来年度中の商用化を目指すとしている。


最大約1,100万人分の労働力不足解消に向けて協業

日本では少子高齢化による労働力不足が深刻化し、ロボットやAI技術の活用が急務となっている。リクルートワークス研究所の推計では2040年に不足する就業者は最大約1,100万人。政府はサイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムを持つ社会「Society 5.0」を提唱し、ロボットやAI導入を進めているが、コストや運用ノウハウの壁によりサービスロボットの普及が進みにくく、米国や中国に比べて出遅れている。

本提携により、Various Roboticsが有する「高度なロボットソフトウェア技術」とGMO AIRが有する「商社ネットワーク・堅牢なITインフラ」を掛け合わせることで、サービスロボットの社会実装を加速させ、社会課題の解決に貢献していく。


技術融合により新ソリューションを開発

Various Roboticsは物理演算とマルチモーダルセンサを統合した統合ロボットソフトウェアスタックや、屋内外を問わない自律ナビゲーション・SLAM技術などを有する。一方、GMO AIRは強固な商社ネットワークや国内最大級のIT インフラ基盤、ゼロトラストセキュリティ基盤、生成AI・データ分析技術、グループ金融基盤を持つ。両社は、コアテクノロジーを融合させて、新たなロボットソリューションの開発を加速させていく。

協業により企画・PoCからシステムインテグレーション、リース・保守・運用まで一連のバリューチェーンを両社で担うワンストップサービスモデルの構築が実現される。また、GMOインターネットグループが強みとするゼロトラストセキュリティ基盤をロボットソリューションに適用することで、セキュリティレベルの高いロボットソリューションを開発する。

蓄積される走行データや故障・保守ログを最適機種選定・運用指標として活用するほか、GMOインターネットグループの金融・決済プラットフォームと連携した初期投資ゼロで導入できるサブスクリプションモデルの拡充も進める。


四足歩行ロボットプロジェクトを始動

協業の第一弾として、四足歩行ロボットを活用したロボットソリューションの開発を進めている。2025年度は、GMO AIRからVarious Roboticsに対して四足歩行ロボットの提供を行い、農業および インフラ領域を中心に、ソリューション開発・PoCを行い、来年度中の商用化を目指す。

中長期的には、ヒューマノイドをはじめとする様々なロボットを活用したロボットソリューションの開発を模索し、連携を深めていく予定だ。今回の協業により、ロボット技術の社会実装が加速し、労働力不足をはじめとする日本の社会課題解決に向けた新たな展開が期待される。

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