「宇宙に住める」未来への一歩 宇宙向けAIやロボット研究を加速 スペースデータと米Redwireが協業へ

株式会社スペースデータは、Redwire Corporationと、人工知能(AI)およびデジタルエンジニアリング分野における協業を推進するための覚書(MOU)を締結した。
Redwire社は、AIやデジタルエンジニアリング技術を駆使し、自律型システムや航空宇宙インフラの開発を推進する米国発の統合型航空宇宙・防衛企業。一方、スペースデータは、宇宙環境を再現するデジタルツイン技術や宇宙ステーションのオペレーティングシステム開発を通じて、宇宙を誰もが利用できるインフラへと変革することを目指す国内企業である。
ISSやNASAの事業に貢献、宇宙向けAIの共同研究も
提携により、両社は4分野における連携を検討・推進していく。まず、スペースデータが保有するデジタルツイン技術をRedwire社のデジタルエコシステムへ統合し、国際宇宙ステーション(ISS)をはじめとする各種ミッションに貢献する。さらに、NASAの商業LEO(低軌道)利用に関連するコンポーネント、システム、ソフトウェアの開発において協業機会を模索する。
また、地球低軌道(LEO)、月周辺空間(Cislunar)、および深宇宙探査における将来的な共同ミッションおよびサービスの実現を目指すとともに、スペースデータが有する宇宙向け人工知能(AI)およびロボティクス技術を活用した共同研究を推進する計画だ。
宇宙を居住できる空間に
Redwire社の商用宇宙及び国際連携部門上級バイスプレジデントShawn Buckley氏は「Redwireは、SpaceDataとの協力により、国際宇宙ステーション(ISS)をはじめとした低軌道空間の可能性を最大限に引き出し、将来の商業ステーションや月面・深宇宙ミッションに向けて、当社の高度なデジタルエンジニアリングツールをさらに強化できることを嬉しく思います」とコメントした。
スペースデータ執行役員の高田敦氏(グローバル戦略・宇宙利活用担当)は「今回の提携は、単なる協業ではなく、人類の未来にとっての宇宙を“人々が居住できる空間”へと拡張していくための一歩です。Redwire社の先進的な宇宙技術と、当社のAI・デジタルツイン技術を融合させることで、低軌道から月面、さらには深宇宙に至る持続可能な宇宙インフラの構築を加速させていきます」と展望を語った。
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