NTTドコモとコクヨが5Gオフィスソリューションの実証実験を開始 ミリ波帯対応「Xperia PRO」を活用、メンバーの一体感を実現

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)はコクヨ株式会社とニューノーマル時代の新しい働き方を創出するため、第5世代移動通信方式(以下、5G)を活用したオフィスソリューションの実証実験を2021年2月1日〜2022年1月31日(予定)まで実施することを発表した。
第一弾としてコクヨの新しい働き方のコンセプトのもとソニービジネスソリューションが開発したコミュニケーションのための専用アプリケーション「ANYBODY ANYWHERE(仮称)」の有用性を検証する。

今後、コクヨ新品川オフィス「品川 NX」では高速・低遅延な5G環境を活かし、MR(MixedReality:複合現実)やVR(Virtual Reality:仮想現実)デバイスなど最新技術を用いた遠隔共同制作ソリューション(3Dデザイン制作)や仮想ミーティング(3D アバターによる遠隔会議)など、少し先の未来を見据えた働き方ソリューションの実証実験を進めていく。


実証実験概要

コロナ禍で求められるソーシャルディスタンスやリモートワークの増加に伴い、オフィスにおける雑談やちょっとした会話の機会が減ってしまうという新たな課題が見えてきた。このことは特にチームで仕事を進めていく際に重要となる濃密なコミュニケーションの形成を難しくさせる。

実証実験では人と人との対面行動やチーム活動の停滞を解決し、シームレスでハイコンテクストなコミュニケーションを実現するため「ドコモオープンイノベーションクラウド(クラウドダイレクト)」のプラットフォームと、コクヨが企画しソニービジネスソリューションが開発した高画質・低遅延を実現した専用アプリケーション「ANYBODY ANYWHERE(仮称)」を組み合せたサービスの有用性を確認する。

スマートフォンからクラウドダイレクトへの直接通信は、実証実験に限定したものであり動作保証はしていない

「ANYBODY ANYWHERE」は5Gを活用することでソロワークで離れた場所にいても、まるで隣にいるかのような感覚を実現し、メンバーの一体感を高めるチーム力強化のための専用アプリケーション。5G接続端末にはソニーモバイルコミュニケーションズの5Gミリ波帯対応デバイス「Xperia PRO」を用い、これまでにない先進的な演出や実用性を追求する。




また、実証実験にあたってコクヨ新品川オフィス「品川 NX(仮称)」の一部ワーキングフロア及び多目的ホールで5G通信を開始するとともに、様々な企業が共同研究に参画できるラボ施設としての情報発信をサポートしていく。


実証実験内容

実証実験では5Gエリア(3.7/4.5/28GHz)内において、ソニーモバイルコミュニケーションズの5Gミリ波帯対応デバイス「Xperia PRO」を「ドコモオープンイノベーションクラウド(クラウドダイレクト)」へ接続し、「ANYBODY ANYWHERE(仮称)」の各種モードによる高画質かつ低遅延で安定した通信や機能などの動作検証、有用性の検証を行う。

【シングルモード】
「シングルモード」は「Xperia PRO」のアスペクト比21:9、約6.5インチの4K HDR対応有機ELディスプレイの画面を活用し、最大6名を一画面に表示する。実証実験では6台の端末を「ドコモオープンイノベーションクラウド(クラウドダイレクト)」に接続し、6 画面分割による多点間通信の動作検証を行う。従来のオンライン会議では実現が難しかった高画質かつ低遅延の複数人同時会話を追求する。


「Xperia PRO」を実証実験用のスタンドに設置した様子

実証実験のイメージ

【サラウンドモード】
「サラウンドモード」は「Xperia PRO」をサブスクリーンおよびローカルセンシングカメラとして活用することで相手の視線を感じ取ることができる。実証実験では下の図拠点1~拠点3において、一人が2台の端末を利用し連携させることで、チームメンバーが離れていても常時つながっている状態で、かつ同じ部屋で仕事をしている感覚や相手の視線を感じ取ることができる濃密なコミュニケーション環境を実現する。


サラウンドモードのイメージ

実証実験のイメージ

【その他】
相手がスタンバイ状態にあるなど相手の気配をさりげなく伝える「アンビエントモード」、特定の相手に話しかける「PUSH TO TALK」など様々なモードによる通信の動作検証、有用性の検証を実施。

【各社の役割】

ドコモ ・「品川 NX(仮称)」における5G無線基地局・伝送装置等の設置
・5G 及び「ドコモオープンイノベーションクラウド」(クラウドダイレクト)の技術支援
・オフィス分野における5Gサービスの検討支援
コクヨ ・5Gを活用したニューノーマル時代の新しい働き方とオフィスソリューションの創出
・「品川 NX(仮称)」に関わる企画や施工等
・5G スマートフォン等を活用した低遅延コミュニケーションツール等の研究開発
・「ドコモオープンイノベーションクラウド(クラウドダイレクト)」との接続検証

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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