音声プラットフォーム「Voicy」が2021年度グッドデザイン賞を受賞 「音声の大衆化」のための収録・聴取体験を評価
株式会社Voicyが運営する音声プラットフォームVoicyは、2021年度グッドデザイン賞を受賞したことを発表した。Voicyの世界観はプロダクトのUXである「音声体験」へのこだわりから成り立っている。これからも、“音声×テクノロジーでワクワクする社会をつくる”というビジョンのもと、より快適で魅了する「音声体験」を提供していくとしている。
音声プラットフォームVoicyの誕生背景
Voicyは国内最大級の音声プラットフォーム。著名人、芸能人や、ビジネスマン、ワーキングマザー、専門家など様々な分野で活躍する人達がパーソナリティとして声で発信をしている。本人性の高い「声」を通じた発信により、パーソナリティの熱量や感情までリスナーに届けられることが特徴。
誰かを楽しませたいと思ったとき、「声を使って話をする」ということはとても一般的な行為。同社は「声」こそ発信者の本人性を表現する最も適した媒体だという確信を持っている。それと同時に、人々がスマートフォンに視覚を奪われている生活から解放し、より豊かな暮らしを作りたいという思いがある。それには音声での情報取得が最適だと考えた。同社がサービスをローンチした2016年は動画全盛期の時代。音声が次の新しい産業になると誰からも期待されていないなかで、音声のポテンシャルを信じ、音声プラットフォームVoicyを立ち上げた。
UXである「音声体験」のこだわり
声が発信者の本人性を最も強く表す媒体であることを信じていた同社は、音声プラットフォームを立ち上げ、まず誰の話であれば聴きたくなるか考えた。エンターテイメントとしてリスナーを夢中にさせるには魅力的なコンテンツが必要。どんな人の話を聴いてみたいか想像したとき、様々な経験をしている人の話はきっと面白いだろう、という仮説にたどり着いた。しかしそういった人たちは大抵は忙しく、発信する時間の余裕がない。
そこで同社は、簡単に発信ができることに特化した、音声を編集せずに収録したままの状態で発信するアプリを作った。収録体験をシンプルにした結果、経営者やワーキングマザーといった新しい発信者が生まれ、シンプルさゆえに本人の魅力が最大限に伝わるメディアが誕生。現在では年間利用者数1,100万人を超える音声プラットフォームとして、多くのリスナーの生活に入り込んでいる。
審査委員の評価コメント
声を使って自分を発信できるプラットフォーム。YouTubeやPodcastなど発信装置が数多くあるなかで、吟味して作られたコンテンツの発信をする場というよりも、「生の人」の発信に重きが置かれた場であるところが面白い。誰でも簡単に音声コンテンツが作れるUXも優れており、発信のハードルが極めて低く、個人ラジオ局のようなものがすぐできる。こうしたプラットフォームの普及がメディアの位置づけを変え、聞く人、発信する人の情報リテラシーの向上につながっていくことを期待したい。
音声プラットフォームVoicyの評価について
Voicyの「音声体験」をデザインするメンバーからの声
デザイナー 京谷 実穂氏
デザイナー 山崎 凌氏
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。