アトラックラボ、カメラの画像のみで経路を走行する自律型ロボット車両をGINZAFARMや佐賀大学と共同開発

フィールドロボットSIerである株式会社アトラックラボは、国立大学法人 佐賀大学、GINZAFARM株式会社と共同で、単眼カメラのみを用いて自律経路走行できる移動ロボット車両を開発したことを2021年11月30日に発表した。

カメラ映像をもとにパイロンの大きさを検知し、距離算出と経路走行を行う制御アルゴリズムは、佐賀大学教育研究院自然科学域理工学系の佐藤和也教授が開発し、移動ロボット車に実装。アトラックラボとGINZAFARMは、移動ロボット車の開発や、制御用ハードウエア設計を担当している。

同社は、この方式では安価な単眼カメラなどが使用できるため、コスト的に大きなアドバンテージがあるとしており、コストの制限が大きい農業分野、ウィルス除去などの屋内巡回、工場内でのシンプルな物品搬送などに応用できるとしている。



同ロボットの概要

今回開発したロボット車両は、前方に装着した単眼のカメラ映像をもとに、画像処理によりパイロンの方向と大きさを検知する。ロボット車両は、パイロンとの位置関係を算出し、パイロンの中心を自律的に走行。さらに、経路両脇に違う種類のマーカーを設置することで、ロボット車両が左右に旋回することも可能とした。

カメラ映像を画像処理

従来、長い廊下やビニールハウスの通路など、移動ロボット車が比較的長い距離を直進走行する場合は、床面にラインテープなどを貼付するか、LiDARやステレオカメラ、赤外線センサなどが必要であった。現状ではパイロンを設置しているが、壁や支柱などに大きさを揃えた目印があればよく、AI(深層学習)などを用いることで廊下の特徴を検出すれば、同手法の適用が可能となる。

右旋回の様子

■【動画】Autonomous Motion Control of a Mobile Robot Using Only Pylon Position Information(パイロン位置情報のみを使った移動ロボットの自立運動制御)

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ロボスタ編集部

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