太宰府天満宮の混み具合をリアルタイムに可視化 混雑情報プラットフォーム「VACAN」太宰府市と共同で観光DXを推進

AI×IoTを活用してあらゆる空き情報を配信するスタートアップ株式会社バカンは、観光DXの一環として福岡県太宰府市の太宰府天満宮で参道の「混雑」を可視化する取り組みを12月28日より開始することを発表した。


太宰府市内の主要観光地の混雑をリアルタイムに可視化

同取り組みでは太宰府市内の太宰府天満宮参道に定点カメラを設置し、リアルタイムの混雑情報を24時間自動で検知する。またAI等でそれらの情報を解析することで、混雑情報を可視化し配信する。混雑情報はインターネット上のWebページからスマートフォンやPCを通して誰でも手軽に見られるようになっており、参拝者が事前に混雑状況を確認しやすい環境を整備することで混雑の抑制を目指す。

VACANでの情報配信の仕組み

さらに今後、得られた混雑データを用いて混雑予測や人流解析といった新しい活用方法を含む観光DXの推進も同市と共に検討していく。これにより、混雑状況の可視化を起点に地域住民や観光客が快適に過ごせる街づくりを進めていく。


取り組みの背景

新型コロナウイルスの感染拡大以降、感染拡大防止の観点から人が集まることによる「密のリスク」を回避しながらの経済活動が求められるようになった。太宰府天満宮は日本屈指の人気観光スポットだが、新型コロナウイルスの感染拡大により他の観光地と同様に密のリスクへの対応が求められている。特に初詣の期間は参拝客が集中しやすく、三が日には毎年200万人が訪れ、参道に長蛇の列ができるといった状況がおきていた。また国内外での新型コロナウイルスオミクロン株の感染拡大もあり、参拝者の快適性向上や感染拡大防止に向けて「分散参拝」の重要性が増している。

今回の導入により参道の混雑状況を可視化することで、参拝者は任意のタイミングでリアルタイムの混雑情報をスマートフォンなどから把握できるようになり、分散参拝しやすい環境の構築をサポートする。また同取り組みを推進し参道の混雑を抑制することで、観光客の満足度の向上や地域住民の理解につなげていくことも目指す。




混雑情報可視化の仕組み

混雑情報の可視化にはバカンが提供しているリアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN」を活用する。VACANには混雑情報をマップ上に表示する「VACAN Maps」という機能があり、今回は専用ページとVACAN Mapsから参拝者は混雑情報を確認できる。空きや混雑を検知するには様々な方法があるが、今回の取り組みでは屋外カメラを用いる。カメラは人工知能を用いた映像解析技術を活用することで、自動的にリアルタイムの混雑情報を24時間検知・配信する。なお、カメラによる混雑の可視化は、個人が特定されない形で行う。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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