【国内初】ソフトバンク、送信を高出力化する「HPUE」をスマホにも導入 ソニー「Xperia」が対応 最大送信2~4倍の高出力技術

ソフトバンク株式会社が国内で初めて5Gサービス向けにHPUE(High Power User Equipment)の導入を開始、6月5日に発売するソニー製のフラッグシップ・スマートフォン「Xperia 1 VII」が対応することを発表した。スマホでも「HPUE」が使えるようになる。
HPUEはホームルーターやスマホなどの端末の送信電力を高出力化する技術。離れた基地局に対しても安定した上り通信を実現し、サービスエリア拡大に寄与する。対応周波数は3.4、3.5、3.7GHz帯。


HPUEの狙いと気になる対応機種は

5Gは繋がりにくい。そう感じるユーザーは多い。一般に高速大容量通信が可能とする高周波数帯になるほど空間や遮蔽物による減衰が大きくなるため、1GHz以下の周波数帯をつながりやすい『プラチナバンド』と称して各キャリアで争奪戦を繰り広げていたことは記憶に新しい。
しかし、2024年9月に電波関連法施工規則などに関して新たに改正が行われ、5Gサービスにおいて高出力な端末の利用が許可されることに。これにより、最大送信電力が23dBm(200mW)から26~29dBm(400~800mW)に向上。
遠距離にある基地局に対してもより強く送信することができ、上り通信の安定化や通信速度低下の抑止に繋げられる端末の使用が可能となった。

ソフトバンクはすでに提供を開始している家庭用5Gルーター「Airターミナル6」(韓国DASAN Networks社製)をソフトウェアアップデートすることでこれに対応、移動端末に関しても6月5日発売予定のソニーのスマホ「Xperia 1 VII」を皮切りに導入していく予定だ。

5G通信網の中でも高速大容量通信が可能なエリアはまだまだ限定的だ。
それだけに高速大容量通信が可能なエリアを効率的に展開していくうえでHPUE端末の増加はユーザーのみならずキャリア側にも大きなメリットとなるだろう。
今後増えゆく「つながりやすい5G端末」に期待していきたい。

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ロボスタ編集部

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