リアルハプティクス技術を応用した遠隔釣りロボット「TeleAngler」の体験会 横浜・ミライ想造ラボで開催

株式会社Re-alはリアルハプティクス技術を応用した遠隔釣りロボット「TeleAngler」(テレアングラー)を高齢者向け市場に提供すべく、株式会社ツクイと共同でサービス導入に向けた実証実験を開始することを発表した。第一弾として、2022年1月10日((月)にミライ想造ラボ(横浜市)での体験会を開催。ミライ想造ラボHPより事前申込にて先着8組が体験可能。


遠隔釣りロボット「TeleAngler」(テレアングラー)について

TeleAnglerはRe-alと慶應義塾大学ハプティクス研究センターが共同研究開発したリアルハプティクス技術を応用した遠隔釣りロボットの成果をベースとして、Re-al社が独自に開発を進めている小型の遠隔/仮想釣りシステム。システムの最大の特長は海や渓流での「釣り」を現場から離れた遠隔地からでも、そして仮想空間からでも、臨場感を感じながら体験できるシステムであること。

魚の引き具合を本物の魚の引き具合のデータから抽出して作成し、仮想空間においても現実さながらの釣りを楽しむことができる。釣り好きの人は可能であれば現場で釣りを楽しみ、時間に余裕のないときは遠隔からの釣りや仮想空間での釣りを楽しむことができる。また、体力の衰えや肉体的ハンディキャップのある人でも、それを克服してより簡便に臨場感ある釣り体験を楽しむことができる。試作機は既に完成しており、2022年内の製品化を目指している。

TeleAngler紹介動画


高齢者向け施設への導入の背景

高齢者の抱える課題として、特に男性高齢者向けのレクリエーションや没頭できる趣味が不足している。リアルハプティクス技術を応用した遠隔/仮想釣りシステムにより、釣り場に出かけることなく本格的な釣り体験を実現する。これにより高齢者や身体の不自由な方が気軽に本格的な釣りを体験でき、多くの釣り不自由者に貢献できると同社は考えている。


2019年の内閣府の引きこもり調査によれば、中高年の引きこもりは61万人を超え、その多くは定年を機に起きるとされている。特に男性高齢者は周りと積極的なコミュニケーションを取ることをせず、楽しめる遊び、趣味が少ないことで外出する機会が減少するといわれており、要介護認定者であってもデイサービスへ赴くことが億劫となるケースが多いことが社会課題となっている。

同システムをデイサービス施設等へ導入することにより、施設へ赴くモチベーションを喚起することで、男性高齢者の引きこもりといった社会課題解決を図る。高齢者の引きこもりは認知的・精神的・身体的機能を低下させ、認知症、うつ病、寝たきりの原因となるため、新しい遠隔/仮想釣りレクリエーションによりこれらを解決することの社会的意義は大きいと考えている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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