セコム株式会社は神奈川県が推進する「公募型『ロボット実証実験支援事業』」において、セコムが開発したセキュリティロボット「cocobo」(ココボ)と「バーチャル警備システム」を活用し、警備効率化の検証及び課題の抽出を目的とする実証実験を神奈川県の藤沢市役所本庁舎で行うことを発表した。
「犯罪・テロ対策分野」の実証実験企画にセコムが採択
神奈川県が生活支援ロボットの実用化を通じた地域の安全・安心の実現に取り組んでいる「さがみロボット産業特区」において、生活支援ロボットの実証実験を支援して事業化を促進する「公募型『ロボット実証実験支援事業』」の令和3年度前期「犯罪・テロ対策分野」の実証実験企画にセコムが採択された。
不特定多数の人が集まる公共空間における警備需要がますます増加する傾向にあるなか、労働人口の減少に伴う業務自体の効率化、より高度なセキュリティが求められている。こうした高まるセキュリティニーズに応えるため、セコムは2022年1月13日に世界初(2019年4月現在、セコム調べ)となるAIを活用し警戒監視や受付業務などを行う「バーチャル警備システム」を、1月17日にAI・5Gなどの最先端技術を活用して警備業務を行う「cocobo」を発売するなど、人とロボットの力を融合させた高度なセキュリティを創出・提供している。
今回の実証実験では「cocobo」は庁舎内外のさまざまな場所を自律走行で巡回警備、「バーチャル警備システム」は庁舎エントランスで警戒監視等を実施し、それぞれのシステム及び同時オペレーションにおける課題抽出、効率性の検証を行う。
「cocobo」について
AI・5G などの最先端技術を活用して巡回警備、点検業務など、さまざまな警備業務を提供するセキュリティロボットです。異常を検知した際は、防災センター等に設置された監視卓へ異常信号を送信、常駐警備員と連携して対応する。また、「バーチャル警備システム」や建物内の監視カメラ映像、エレベーター等の設備情報など、クラウド上のさまざまな情報を共有・連携し、より高度な警備業務を提供することができる。
庁舎内外のさまざまな場所を自律走行で巡回し改良点を検証。
‐屋外(敷地内)の走行
‐有人環境下での走行
‐AIを使用した画像認識
‐立哨警備
‐充電装置からの出発/帰着
‐自動ドアの通過
セコムがセキュリティロボット「cocobo」発売 AIや5Gを活用 公共空間と調和して巡回警備や点検業務、煙で不審者を威嚇も
巡回だけでなく不審者の威嚇も!セコムが新型AIセキュリティロボット「cocobo」(ココボ)を発表 デザインは「LOVOT」の根津氏
「バーチャル警備システム」について
現実空間を映しこむディスプレイ一体型ミラー上に3Dモデルとして表示したバーチャルキャラクター「バーチャル警備員」が常駐警備サービスを提供するセキュリティシステム。防災センター等に設置した「バーチャル警備システム」のモニタリングダッシュボード(監視卓)から最大3台の「バーチャル警備員」を管理でき、常駐警備員と連携した効率的で高度な施設警備を提供する。「バーチャル警備員」は男性「衛(まもる)」・女性「愛(あい)」の2キャラクターがあり、使い分けることができる。
庁舎エントランスで警戒監視等を実施。実験後に警備担当者へヒアリングを行い、課題を検証。
‐警戒監視、来訪者への声かけ
‐音声認識、音声合成による対話・案内
‐地図や画像などの提示による案内
‐監視員との遠隔通話
‐周辺画像・音声のモニタリングダッシュボードでの監視
「cocobo」と「バーチャル警備システム」の同時オペレーションも実施し、効率性についての検証や課題抽出も行う。
セコム AIを活用した「バーチャル警備システム」を発売開始 近づいた人には声がけ 緊急事態は監視用アプリに通報 顔認証システムや検温とも連携可能
セコム/ドコモ/AGC/DeNA「バーチャル警備システム」が「日本オープンイノベーション大賞」で経済産業大臣賞を受賞 5Gも活用
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。