自動配送ロボット「LOMBY」で5Gを活用した実証実験 Yperが発表 JR東日本都市開発、東京都立大学、三菱地所が協力

Yper株式会社(読み:イーパー)は第一期「GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO」の採択スタートアップ企業として選出されたことを発表した。同社は今春から夏にかけ、株式会社ジェイアール東日本都市開発、東京都立大学、三菱地所株式会社の「街中実装パートナー」各団体と協力し、新しい配送インフラ構築およびサービス実装に向けた事業化に取り組む。


東京都「5G技術活用型開発等促進事業」について

東京都ではスタートアップ企業等による新しい日常に寄与するような5G技術を活用したイノベーションの創出や新たなビジネスの確立を促進するための仕組みとして「5G技術活用型開発等促進事業/Tokyo 5G Boosters Project」を開始している。スタートアップ企業を支援する事業者として東京都より採択された開発プロモーターが、選定したスタートアップ企業に対して東京都、通信事業者等と連携・協働を図り、スタートアップ企業等の5G技術に関連するサービスなどの開発・事業化を資金的、技術的な側面からのサポート、マッチング支援等ネットワーク面の支援を行うことで、非接触型社会や Society5.0 の実現等を目的としている。

「GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO」は東京都が推進する「5G技術活用型開発等促進事業」において開発プロモーターに採択された株式会社サムライインキュベートが運営するアクセラレータープログラム。日本の国際競争力向上に大きな役割を果たす首都東京の「東京版Society 5.0『スマート東京』」の実現に向け、5Gイノベーションの社会実装を通じて人々の生活をより豊かにアップデートすることを目的に、最長3ヵ年度の長期伴走支援で5Gイノベーションの街中実装・事業化を推進する。



「5G遠隔操作/監視でどこからでも配達員になれる自律走行ロボット」

「GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO」では今回の第一期で募集した5つのテーマに合致し、5G活用で課題解決が大きく前進する可能性を秘めた事業を推進する採択スタートアップ4社を2月3日に決定。その1社として選出されたYperは、自動配送ロボット「LOMBY」(ロンビー)を活用したプロジェクト3件に取り組む。


具体的には街中実装パートナー3社(ジェイアール東日本都市開発、東京都立大学、三菱地所)が抱えるアセットにおいて、飲食店から集合住宅へのフードデリバリー、大学構内での宅配物配送、商業ビル内でエレベーター活用した館内配送と言う3種類の異なるシーンにて、地方からの遠隔監視による自律走行または遠隔操作で実証実験を行う。高信頼・低遅延な5G技術を活用することで、遠隔監視/操作時も鮮明な画像配信とリアルタイムでクイックな操作を実現し、人材不足に苦しむラストマイル課題の解決に挑戦する。プロジェクト名は「5G遠隔操作/監視でどこからでも配達員になれる自律走行ロボット」。


自動配送ロボット「LOMBY」について

Yperは2021年4月より新事業AMR(autonomous mobile robot、自動配送ロボット)事業を開始し、自動配送ロボット「LOMBY」の自社開発を開始した。LOMBYの最大の特徴は無人での宅配物と生鮮品などの自動混載機能。2021年10月の実証実験では、離れた場所に設置したボックス間配送の完全自動化を実現し、既存物流の利便性を確保しつつLOMBYを新たな買い物支援として運用するための収益モデルの検証も行った。



関連サイト
Yper企業サイト

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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