江戸のロボットが現代に蘇る「からくり人形師 九代玉屋庄兵衛展-伝統の技と挑戦-」2/17~開催 初代作「鶴」も東海で初お披露目!

人を形どった木の身体に布で着物を着せ、顔を描き、その手・足には木でできた歯車がしかけられていく「からくり人形」つまり「動く人形」の歴史の原点は古くは平安時代に始まったと言われている。

その後、江戸時代に花開き庶民に愛された「からくり人形」の伝統を継承し修復や復元、創作活動を続けてきたからくり人形師 玉屋庄兵衛。

名古屋高島屋は、2022年2月17日(木)より、日本を代表するからくり人形師 九代玉屋庄兵衛の作品を一堂に紹介する展覧会を開催する。同展では「山車からくり」「座敷からくり」の代表的な作品をはじめ「創作からくり」の最新作を発表。今回のために復元に挑んだ初代作「鶴」を東海地区においての初お披露目となる。

【九代玉屋庄兵衛(1954年~)】
昭和54年(1979年)25歳で七代目に弟子入りし、平成7年(1995年)41歳の時に玉屋庄兵衛を襲名。平成10年(1998年)に幕末のからくり人形師・田中久重が制作した「弓曳童子」の完全復元に挑戦し成功する。「初代ゆかりの鶴を復活させるのが夢」と語っていた九代目は、鶴の骨格を研究するなどして復元に成功。

九代玉屋庄兵衛氏




展覧会の見どころ

初代玉屋庄兵衛が京都より名古屋に伝えた『鶴』のからくり。長い首を自由自在に動かし羽ばたく『鶴』を九代目が長い研究を経て復元。同展にて東海地区初展示となる。

▼ 東海地区初出展

「鶴(復元)」(2021年作)

▼ 第1章【山車からくり人形】
山車祭りは江戸時代の町人文化が華ひらいた曳き山の祭り。山車に乗せられた人形に仕掛けをしたのが山車からくり人形の始まりだ。

半田西成岩『鵺(弓張月の対峙)』(2007年作)

犬山祭梅梢戯(2003年九代目全面修復)

▼ 第2章【座敷からくり人形】
「からくり人形」とは、人形の内部に歯車・カムなどのメカニズムとぜんまいの動力をもち自動でうごく人形のこと。”機巧”とからくりの事を漢字で表すことからもその作りが想像される。有名な『茶運び人形』をはじめ『独楽廻し』『弓曳童子』『文字書き人形』などを展示予定だ。

「弓曳童子」(1998年作)

「茶運人形」(1995年作)

「文字書き人形」(2012年作)

▼ 第3章【新作創作からくり人形】
初代が制作し300年の時を越えて復元した「鶴」や、スケッチ画のみから形にした「弓曳小早舟」など九代目の独自の感性で制作に挑んだ新作を紹介する。

「船弁慶からくり御籤」(2018年ー19年作)

「弓曳小早舟」(2009年作)



座敷からくり実演

会期中、下記の日時にからくりの実演を行う。

実演日 2月17日(木)、23日(水・祝)、26日(土)、27日(日)
各日:午前11時~、午後1時30分~、午後3時~の3回
※17日(木)のみ1回目の実演は午前10時30分~
からす天狗実演日 2月19日(土)、20日(日)/ 各日 午前11時~、午後2時~の2回
※実演は展覧会の会場内で開催するため、観覧には入場券が必要となっている。
※会場内の混雑状況により入場制限を行う場合がある。



「鶴」の復元に挑戦する九代目の姿を本人のインタビューも交えて映像で公開

展覧会会場では、玉屋庄兵衛氏によるからくり人形の作品の展示と共に共演の数々を映像でみることができる。また映像コーナーでは玉屋庄兵衛氏のインタビューや日々の復元・創作活動を収めた特別映像(約12分)も上映される。

■【動画】からくり人形師 九代 玉屋庄兵衛展―伝統の技と挑戦―(予告動画)|ジェイアール名古屋タカシマヤ



オリジナルグッズ

江戸から続く伝統の技が現代に引き継がれ、九代目が今後伝えたい伝統と挑戦がこめられた図録を販売。会場併設のグッズ販売コーナーでは、この他に本展オリジナルポストカード、クリアファイル、マスキングテープなども揃えている。

「からくり人形時 九代玉屋庄兵衛展」公式図録 2,000円(※画像はイメージです。※価格は消費税を含む総額にて表示しております。)

▼ 同展の概要

期間 2月17日(木)~28日(月)
場所 10階 特設会場
入場料 一般1,000円(800円)他
入場時間 午前10時~午後7時30分(午後8時閉場)※2月17日(木)は棚卸のため午後5時30分まで(午後6時閉場)※最終日は午後4時30分まで(午後5時閉場)
主催 NHKエンタープライズ中部、中日新聞社 監修:九代玉屋庄兵衛

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ロボスタ編集部

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