全国の高校生を対象とした競技会「高校生ロボットSIリーグ」開催へ 参加チーム校とサポーター企業を募集

愛知県は2021年度のロボット国際大会(ロボカップアジアパシフィック2021あいち、WRS:ワールドロボットサミット2020)の成果を継承し、モノづくり現場の自動化を担うロボットシステムインテグレータ(以下、ロボットSler)の人材創出を目的に、全国の高校生を対象とする競技会「第1回 高校生ロボットシステムインテグレーション」(略称:高校生ロボットSIリーグ)を2022年度から実施する。これに向けて、参加チーム校と参加チーム校を支援するサポーター企業を2022年2月14日(月)から2月28日(月)まで募集することを発表した。

競技参加者は全国の高校生によるチーム制(上限10名)。参加チームはモノづくりの自動化を行う3種類の競技課題から1課題を選択し、ロボットSler企業やロボットメーカーのサポートを受けながら約8ヶ月間かけてロボットシステムの構築に取り組み、その成果をイベントで披露する。競技に用いるロボットについては、愛知県内ロボットメーカー3社(株式会社デンソーウェーブ、株式会社FUJI、三菱電機株式会社)から無償貸与を受ける。この取組を通じて、高校生に対し、産業用ロボットの導入やプログラミングなどの技術の習得とともに、ロボットSIer企業への就職の促進を図る。


ロボットSler(エスアイアー)と競技会の実施背景

工場等でのものづくり現場では人手不足や新型コロナウイルス感染症の影響により、自動化や省人化が求められている。ものづくり現場を自動化するには産業用ロボットを活用し、「製品の加工条件や現場環境の把握」「最適な作業工程の設計」「最適な機械や部品の調達・製作」「ロボットや装置の動きを制御するプログラミング」などを行った上で現場にあわせたロボットシステムとして設置する。こうした多くのことを行い、ものづくりを支えるエキスパートな職種をロボットシステムインテグレータ「通称:ロボットSler(エスアイアー)」と言う。

愛知県は自動車製造業をはじめとする日本一のものづくり県であり、ロボット製造業やロボットSler企業についても国内有数の集積地。ものづくり現場だけでなく、ロボットSler業界においても慢性的な人材不足に陥っており、新しい人材の確保は喫緊の課題となっている。

そこで愛知県は今後も愛知県や日本モノづくりを支えていくために独自に企画した「高校生ロボットSIリーグ」を2022年から開催する。

【推進体制】

主催 愛知県
共催 未来ロボティクスエンジニア育成協議会
後援 経済産業省(申請中)、公益社団法人全国工業高等学校長協会
協力 株式会社デンソーウェーブ、株式会社 FUJI、三菱電機株式会社、IDEC ファクトリーソリューションズ株式会社、SMC 株式会社、エヌアイシ・オートテック株式会社、オムロン株式会社(※いずれもロボットや部品を無償で貸与する企業)
特別協力 FA・ロボットシステムインテグレータ協会
運営 高校生ロボットシステムインテグレーション競技会実行委員会
事務局 愛知県経済産業局産業部産業振興課ロボット国際大会推進室


【参考】トライアル大会を2021年度に実施

2022年度からの競技会実施に向け、競技の内容や運営の試行のために、2021年度に県内の工科高校3校(愛知総合工科高校、春日井工科高校、半田工科高校)から1チームずつ参加して実施。2021年11月に開催した「ロボカップアジアパシフィック 2021あいち」にて成果を披露した。

高校でのサポーター企業による実習

ロボカップアジアパシフィック 2021 あいちでの実演審査

ロボカップアジアパシフィック 2021 あいちでのプレゼン審査


参加チーム校の募集について

1.参加チーム校の主な取組内容
・競技課題の実施
株式会社デンソーウェーブ製、株式会社FUJI製、三菱電機株式会社製のいずれかのロボットを用い、講習や実習を通じて所定の競技課題であるモノづくりを自動化するロボットシステムを構築。

・成果の披露
2022年12月10日から11日までAichi Sky Expoで行う成果披露イベントにおいて、取組の成果を披露。
※成果披露イベントにて入賞者を決定する。

2.参加資格
最大10名の生徒でチームを編成することができる日本国内の高等学校

3.募集期間
2022年2月14日(月)から2月28日(月)まで

4.募集チーム校数
9校

5.申込方法
「参加チーム校申込書」に必要事項を記入の上、メールアドレス「robotconv@pref.aichi.lg.jp」宛てに提出してください。

6.その他
詳細については、「参加チーム校募集要領」を確認してください。


サポーター企業の募集

1.サポーター企業の主な取組内容
サポーター企業は1社につき参加チーム1チームのサポートを実施。
・ロボットシステムの調整・搬送
担当する参加チームが取り組むロボットシステムの動作確認や高等学校等への搬送を実施。

・参加チームの取組への指導・助言

2.参加資格
日本国内に事業所を持つロボットシステムインテグレータ企業

3.募集期間
2022年2月14日(月)から2月28日(月)まで

4.募集企業数
9社

5.申込方法
「サポーター企業申込書」に必要事項を記入の上、メールアドレス「robotconv@pref.aichi.lg.jp」宛て提出する。

6.その他
詳細については、「サポーター企業募集要領」を確認してください。


選定について

申込書をもとに高校生ロボットシステムインテグレーション競技会実行委員会で審査し、参加チーム校及びサポーター企業の選定、サポーター企業と参加チーム校との組み合わせを決定する。

ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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