廣瀬無線電機は、シグニファイジャパンが製造・販売する、紫外線の一種であるUV-C(紫外線C波)照射機能の「フィリップスUV-C除菌トロリー」と、THKが製造・販売する全方位移動台車(自動搬送ロボット)である「SEED-Mover」を組合せ、自律走行型除菌ロボット「Mover UV-C」を開発した。
発売は同年3月26日の開始を予定。販売開始に向け、2月中に某観光ホテルにて実際の施設現場での動作及び照射検証テストを予定している。同実施状況は、後日告知予定としている。
なお、シグニファイ社は旧フィリップス ライティング ジャパン合同会社 照明機器事業部。
製品の概要と特長
「Mover UV-C」は、照明及びIoT分野において世界最大手として実績を持つシグニファイ社「フィリップスUV-C除菌トロリー」の光源ユニット部分とTHK社の実績ある「SEED-Mover」を合体させた除菌ロボットで、それぞれのユニットが既に技術的に確立されており、高い信頼性を持つシステムだ。
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製品の特長
特長1 | あらかじめマッピングした場所を自動で走行 |
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特長2 | 障害物を避けながら指定されたポイントにて照射を開始 |
特長3 | UV-Cによる除菌であらやる菌やウイルスを除菌 |
UV-C光による除菌のメリット
太陽からの日射は、波長により赤外線・可視光線・紫外線(UV)に分けられ、UVの中でも100~290nmの波長を持つものがUV-Cと呼ばれる。UVは人の目に見えず直接浴びると生物に有害ではあるが、生活の様々な場面に有効活用されている。UV-Cの直接照射には空気中や物体表面に付着した細菌およびウイルスなどを形成するDNA等を破壊し除菌する効果があることは古くから知られていて、世界的にも多くの実績があり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のみならず、あらゆる菌種に対して有効といえる。また薬液等の除菌と違い耐性菌を作らないという特長を持つ。
「無人化」「省人化」への対応と感染リスクの低減
「Mover UV-C」は、無人環境下でUV-C直接照射による除菌作業を予め行うマッピングにより完全自動運転が可能。マッピング時と違う障害物の存在も検知して避けながら移動し、万が一人間が作業空間に立ち入った場合でも人感センサーにより感知して照射を停止、人がいなくなったら所定の時間後に自動で照射作業を再開する。施設が閉鎖されている夜間にホールや待合室、ロビーやフードコート等をロボットにより全自動除菌することで人手不足の解消と業務の時短につながる。また、今まで日々除菌作業にあたっていた従業員の感染リスクと精神的ストレスを解放できる。
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廣瀬無線電機株式会社