声を失ってもまた自分らしい声で会話できる社会へ AI音声合成技術「CoeFont」をALS患者に無料提供へ

株式会社CoeFontはALS患者ならびに家族、支援団体に向けて、AI音声プラットフォーム「CoeFont」の無料提供を開始することを発表した。


「CoeFont」ALS患者の利用を無償に

「CoeFont」最新のAI音声合成技術を活かし、「声」を手軽かつ表現力豊かな「フォント」のようにすることをコンセプトにしたAI音声技術。従来では、50万円・10時間以上の収録を必要としていた音声合成を、このサービスでは500円・15分の収録で、自然な発声のできる「CoeFont(AI音声)」を作成できる。作成したCoeFontはクラウド上で公開することができ、他のユーザーのCoeFontを利用したAI音声の作成も可能。作成したCoeFontが利用されるたびに、CoeFontの作成者に収益として還元される。またAPIを利用して、アプリやウェブサイトに組み込むことも可能。

今回の取り組みでは、今後ALSの症状の進行により、”声を失う可能性のある人達”に対してAI音声プラットフォーム「CoeFont」の無料提供を行う。CoeFontで自分の声を収録することで、声を失った後もスマホやPCから自分の声でテキストを読み上げるAI音声を利用できる。CoeFontは従来の1文字ずつ繋げて音声にするサービスとは異なり、AIを活用して本人が話しているような音声が作成でき、実際に会話をしているような体験を提供する。


申し込みは以下のフォームから可能。


CoeFontのこれまでの取り組みと今後の展開

CoeFontは2021年9月から、声帯摘出手術を行う患者やその家族に向けて、AI音声プラットフォーム「CoeFont」の無料提供に取り組んできた。この取り組みは同社が予想した以上の反響を呼び、多くの声帯摘出手術を予定している人やその家族から問い合わせがあった。

従来までAI音声を活用するためには、50万円・10時間以上の収録を必要としていたが、CoeFontは独自のアルゴリズムをAIに組み込むことで、最短15分・500円でのAI音声活用を実現した。このような誰でも、AI音声を利用できる環境を作り出すことで、音声が解決できる課題に一つずつ向き合うことで、社会に貢献していく。

<参考動画>



株式会社CoeFontについて

株式会社CoeFontは2020年に設立した東工大ベンチャー。現在、AIによる音声合成の研究を行っており、「すべてのクリエイターに声を届ける」をコンセプトに『CoeFont』の提供を行っている。聞き取りやすい自然なAI音声により、音声コンテンツ市場の開拓を目指している。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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