
株式会社アダストリアとグループ物流子会社の株式会社アダストリア・ロジスティクスは、茨城県常総市「グッドマン常総」内の物流センターに最先端のオートメーション設備を導入した。また、2025年8月1日には関西の新たな物流拠点として西宮北物流センターを開設し、国内のキャパシティ拡大を図る。
本プロジェクトは、将来的な労働力不足と、アダストリアグループが進める「プラットフォーマー」への進化やブランドリテール事業の成長に伴う物量増加という課題への対応として実施されている。マルチブランドを展開するアダストリアグループの1,500店舗への物流を担う物流センターのオートメーション化は、持続的でコスト優位性のあるバリューチェーン構築において重要な意味を持つ。
複数企業との協力で大規模ロボット導入を実現
今回のオートメーションプロジェクトは、アダストリア、オークラ輸送機株式会社、プラスオートメーション株式会社、他取引先各社の協力により実現した。導入されるロボットシステムは多岐にわたり、保管・ピッキング設備としてHIK ROBOT社製のCTU(コンテナ移載ロボット)とLMR(潜入式搬送ロボット)を採用している。
仕分け・配分設備にはLibiao社製のt-Sort(ソーティングロボット)を導入し、オークラ輸送機製の製函・封緘機、コンベアラインも組み合わせた総合的な自動化システムを構築した。
大幅な生産性向上を実現
常総物流センターは現在、アダストリアの9ブランド、計約800店舗分の出荷を担当している。年末には主力ブランドのローリーズファームをはじめとする11のアパレルブランドの商品在庫を扱う予定である。今回のオートメーション導入により、入荷プロセスでは生産性が40%向上し、作業キャパシティが60%向上する。出荷プロセスにおいては生産性60%向上、キャパシティ40%向上という大幅な効率化を達成している。
同社では「中期経営計画2030」において、「プラットフォーマー」への進化を目指しており、自社で展開するECモール「and ST」では他社ブランドの参画を進めている。さらなる物量増加が予想され、オートメーション設備は同社の事業成長を支える基盤となるだろう。
サンワサプライの物流センターにAI搭載の荷降ろしロボット導入 物流自動化で3社が協業
オートバックスセブンが自律型協働ロボット「PEER 100」を導入、ピッキング作業の生産性を約2倍に改善
アマゾンの物流ロボットが100万台に到達、生成AI活用でロボット群の移動時間10%短縮「10年間のイノベーション」動画も公開
この記事を読んだ人におすすめ
-
サンワサプライの物流センターにAI搭載の荷降ろしロボット導入 物流自動化で3社が協業
-
ヒューマノイドロボットが物流現場で働く未来像? Figureがパッケージを認識・選別する動画を公開 OpenAIやMicrosoft、NVIDIAなどが出資
-
NTT東日本「スマート工場のローカル5Gデモを公開」メーカー異なる複数ロボットやAMR、IoT機器等が連携
-
構内物流自動化ソリューションの「Youibot Robotics Japan」が日本市場で正式稼働 世界的な企業に数千台の導入実績
-
UBTECH、複数台のヒューマノイドがEVメーカー「Zeekr」のスマート工場で働く動画を公開 Zeekrは2025年に日本市場へ参入予定
-
オリンパス 梱包する商品の高さに合わせて自動切断・封かんする自動梱包機を本格導入 相模原物流センターの倉庫自動化プロジェクト
-
家庭用から宇宙まで!? インドのMuksがヒューマノイドを近々リリースすると発表
-
ボストン・ダイナミクスのヒューマノイド「電動アトラス」自動車製造工場で働くためトレーニング中!ラボ内部の動画を公開
-
ブリヂストンがゴム人工筋肉のソフトロボットハンドのデモ動画3本を公開 物流・製造・小売で柔らかい手の可能性示す
-
AutoStoreが大規模で高スループットの倉庫自動化の最新のイノベーションを発表 顧客のフルフィルメントを支援しDXを加速