ありがとうアシモ!日本科学未来館で卒業セレモニー、20年を振り返る「THANK YOU ASIMO! ~未来館卒業おめでとう」

20年間、日本科学未来館の科学コミュニケーターとして活躍した「ASIMO」。2022年3月31日をもって未来館を卒業することとなった。日本科学未来館では、特別実演を含めたイベント「THANK YOU ASIMO! ~未来館卒業おめでとう」を3月末日まで開催している(特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」とは別展示)。

ASIMOがこれまで実施した実演回数は1万5571回(2022年1月末時点)にのぼる。実演では、ロボットとともに暮らす未来をイメージできる動作など、自らの機能を活かしパフォーマンスを披露してきた。


未来館卒業にあたり、20年間ともに歩んできたASIMOに感謝の気持ちを込めて、3月17日に「未来館卒業セレモニー」が行われた。3月18日から公開が始まるラストを飾る特別実演のほか、20年間の未来館での活躍に感謝を込めて、館長の浅川智恵子氏より感謝状の贈呈が行われた。

「20年間、本当にありがとうございました」と浅川館長

また、後輩となる科学コミュニケーターより花束も贈呈された。

後輩となる科学コミュニケーターがそっと花束を持たせてくれた

ASIMOはこれに応えて、会場の人たちに感謝の言葉「いろいろなことを経験し、たくさんの人に出会うことができました」とスピーチし、記念に後輩の科学コミュニケーターたちと一緒に写真が撮りたいと希望した。



■動画




ASIMO、自身の20年間を振り返る

最初にASIMOが登場したのは2000年。当時も「入社式」が行われ、初代館長の毛利衛氏から辞令が手渡された。未来館では2002年1月に展示解説員として起用され、現在は科学コミュニケーターと呼ばれる大役を担ってきた。


ASIMOは特別実演の中で「20年間でお会いしたお客様は200万人以上。こども達や海外のお客様も楽しんで頂きました。いろいろな施設にも出かけて、学校の理科の授業にも出かけました。今はみんな大人になって、私よりずっと背が高くなっていることでしょうね」と振り返った。また、「2014年には米大統領オバマさんともお会いしました。私は英語でご挨拶をしたり、ボールを蹴ったりしてオモテナシをしました。大統領とサッカーしたロボットなんて、私が初めてではないでしょうか」と続け、当時を思い出しながら、バランスをとって片足ジャンプ等を披露した。



特別実演では、片足ジャンプのほか、スピーディーに走る動作、手話表現の動作などを組み合わせた歌など、約10分間のパフォーマンスを繰り広げた。そのパフォーマンスは、ASIMOのロボット技術の高さを改めて感じさせるものだった。



■動画 パフォーマンス

なお、日本科学未来館では、3月18日(金)~31日(木)の期間、この特別実演を含めたイベント「THANK YOU ASIMO! ~未来館卒業おめでとう」が開催される。これまでの未来館でのASIMOの活躍を振り返りながら、特別実演のほかに記念撮影(事前予約制)なども用意されている。


イベント概要
タイトル THANK YOU ASIMO! ~未来館卒業おめでとう
開催期間 2022年3月18日(金)~31日(木)※休館日なし
特別実演の時間 1.ASIMO特別実演:11:30/12:30/13:30/14:30/15:30(各回約10分)
※予約不要
記念撮影(事前予約制) 実演終了後にASIMOと撮影ができる(各回5組)
※記念撮影は3月2日(水)10:00より、未来館公式サイトから申込みください(先着順)
会場 日本科学未来館3階 常設展示ゾーン
料金 常設展入館料のみ(大人630円、18歳以下210円、未就学児無料)
主催 日本科学未来館

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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