日本最大級のデジタル教育施設「REDEE」(レディー)は大阪大学の4回生女子3名が企画した「シニア向けドローン操縦体験会」を4月20日に産学共同で開催したことを発表した。
同イベントは大阪大学の学生3名が「シニア世代のデジタルデバイド解消」と「地域の高齢者のコミュニティづくり」を目的に企画したもので、最新技術に親しみがないシニアがゲームやドローン等最新技術に触れる機会を作ることで、シニア同士の新しいコミュニティの育成とともに他世代の人々(大学生や子どもなど)との交流のきっかけになればと考えて開催した。当日は事前に応募した14名のシニアが和気あいあいと楽しそうにドローン操縦を体験した。
「シニア向けドローン操縦体験会」について
「シニア向けドローン操縦体験会」は当初、2022年1月に開催予定だったが、新型コロナ感染症蔓延の影響を受けて延期。しかし大阪府に発令されていた蔓延防止等予防措置の解除を受け、今回改めて開催の運びとなった。企画当時3回生だった学生たちもすでに4回生になり、就職活動も本格化する中、ぜひ、イベントを実現したいという思いが強く、忙しい中にも時間を作って企画を進め、無事開催した。
企画した学生は大阪大学人間科学部地域創生論の2名と法学部国際公共政策学科1名の合計3名。企画の目的は2つあり、1つはシニアの人にドローン体験を楽しんでもらうことを通じてデジタル機器への抵抗を減らすこと。普段触れる機会のないドローンを使うことで、ほかのデジタル領域のものへの抵抗をなくすきっかけにしてもらいたいとの思いからだった。もう1つの目的は吹田市の地域の人達、とくにシニア人達のつながりづくりに貢献すること。コロナ禍での人間関係の希薄化に問題意識を抱えたことが要因だった。
当日は14名が参加。ドローンを通じてコミュニケーションを楽しむ
当日は事前応募したシニア世代14名が参加、館内案内の後にドローン体験を楽しんだ。知り合い同士での参加だけではなく、一人で参加している人もいた。施設内の案内をしてもらった後のドローン操縦体験では自然に打ち解け、楽しそうに会話をしてしたという。
参加した人からは「夢中になった」「知らない同士でもエキサイトできた」などの声や「若い学生さんがこのようなコミュニケーションの必要性に気づいてくれたことに感謝したい」「小学生の孫とまた一緒に参加したい」といった声もあったという。ドローン体験後の座談会ではこれからプログラミングも勉強したい等の前向きな発言をしている人もたくさんおり、新しいことに挑戦した充実感を感じるとともに、またさらに新しいことへの挑戦したいという意欲を強く感じる時間だったという。
企画を実現した学生たちの感想
企画を実現した3人の学生たちは当日の感想をそれぞれ次のように語っている。
河野真結さん(人間科学部地域創生論4回生)
川井杏実さん(法学部国際公共政策学科4回生)
小泉香奈さん(人間科学部地域創生論4回生)
REDEEでは様々な環境の人が本物のデジタルに触れ、その体験を通じて新しい価値を見出し、1人でも多くの人のデジタルデバイドを解消していく活動を今後も積極的に取り組んでいく予定。
日本最大級のデジタル教育施設「REDEE」
「REDEE」はゲームの体験を通じて、デジタル技術をはじめ、広域な知識やスキルを獲得するための施設として、2020年3月1日に大阪府吹田市のエキスポシティ内にオープンした日本最大級のデジタル教育施設。258席を有するシアターのプロゲーマー体験エリアでeスポーツ大会の出場者さながらの体験やゲーム実況者体験、VRやドローンの体験、プログラミング教室など、誰もが気軽に楽しみながら本物のデジタルに触れ、学ぶことができる。学校関係者向けの校外学習や修学旅行先としても人気のスポットで、コロナ禍においても多数の団体が来館している。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。