CuboRexの電動クローラユニット「CuGo」ArduPilotを使用した自律走行ロボット開発事例が増加　大学生やドローン開発会社も

株式会社CuboRexは、同社が提供するテスト機開発用電動クローラユニット「CuGo」を用いて、大学生やドローン開発の専門会社が、ArduPilotを使用した自律走行ロボットを制作する事例が増加していることと、その具体的事例を2022年5月20日に発表した。

テスト機をスピーディに制作できる、業界初のテスト用電動クローラユニットとして誕生し、大学等の研究室や研究機関をはじめとした多くのロボット開発機関に採用された「CuGo」は、累計販売台数500台を突破しており、同社は、今後も、安価で届いてすぐにロボットが制作できるユニットとして、大学や高等専門学校等の教育機関や研究室での普及を目指すと共に、あらゆる不整地産業での移動ロボット化に対応可能にするため、CuGoのバーションアップを進めていくと述べている。

また、人力による運搬や作業負担を減らす移動ロボットを簡単に作れる同ユニットは、現在多く活用されているスマート農業以外にも土木等スマートコンストラクション分野、また人が入れない災害現場など幅広く活用可能と考えられるため、ROSを中心とした自律走行の開発環境を手軽に構築できる「CuGoROS開発キット(仮称)」をリリース予定だ。

ArduPilotを使用した自律走行ロボットの製作事例

以下、岩手大学の学生が開発した自律走行ロボットと香川県のドローン開発会社による、自律走行可能な農業用ロボットの開発事例となっている。

岩手大学の学生が自律走行ロボットを開発。農業や高齢化による作業軽減化を目指す

岩手大学とともに山形大学農学部生産機械研究室にも所属する森氏。2021年3月にCuGoを用いた組み立てロボットを開発し、ArduPilot専門のアプリ「Mission Planner」で自律走行経路を作成することで、決められたルートを動かす実験を行った。具体的には５キロ位の砂袋を乗せた状態で走行、山形では雪がまだ積もっていた時期でもあり雪の積もった農地でも実験が行われ、雪の深さが１０センチ以下であればスイスイと快適に動き、雪の中でもスリップしないCuGoの走破性の高さが実証される結果となった。


【公式サイト内ニュースリリースより】岩手大学の学生が独自に「CuGo」にArduPilotを使用した自律走行ロボットを開発。

香川県のドローン開発会社が、自律走行可能な農業用ロボットを開発

地上を走るクローラ式のロボットを開発をしたいと考えていても、エンジニアにクローラの専門知識や開発経験のない場合は、高額を支払って外部の開発会社に委託するしかなかった。また、これまで自律走行のドローンを専門に扱って来た企業は、ドローンの主流ソフトウェアである「ardupilot」ではなく、開発が複雑なソフトウェアである「ROS」を用いるのが主流であったため、新しく複雑な操作を覚えるリソースが必要になっていた。そのような中で、香川県のドローン開発専門会社である株式会社佐竹技研は、、ardupilotのミッションプランナーというソフトを用いる事でドローンの技術をそのまま地上を走る、自律走行ロボットへの応用を実現。「田んぼや畑のエリアを指定する事で自動的に走行ルートを生成し、その通りにロボットはほぼ微調整なしに、10回以上も継続してルート通りの走行に成功した。

電動クローラユニット「CuGo」について

同製品は、不整地産業向けロボットの「足回り」になる電動キャタピラキットだ。従来パーツ化されていなかったキャタピラ部分を組み立て可能なキット化として実現したもので、不整地産業向けの「足周り」パーツとして、農業や土木の運搬・点検ロボット等、凸凹が多く人が作業しづらい不整地での作業自動化を目指した研究開発に利用。大動力機構を内蔵し、人が乗って走れる走破性、アルミフレーム外装による高いカスタマイズ性と耐久性を実現。自動走行、自律走行などの分野の研究・事業開発用ユニットとして活用できる。

▼「CuGo」の特長

この記事を読んだ人におすすめ

関連する記事はまだありません