ロボットが人手を借りずにエレベーターを乗降 「ホテル京阪 ユニバーサル・タワー」でテスト運用

日本オーチス・エレベータ株式会社はロボットプロバイダーであるエイム・テクノロジーズ株式会社と共同で、Otis Integrated Dispatch(オーチス・インテグレート・ディスパッチ)技術を活用し、エレベーターとロボットとのクラウド連携のテスト運用を「ホテル京阪 ユニバーサル・タワー」にて実施していることを発表した。


オーチスのエレベーターとエイム・テクノロジーズのロボットを連携

「ホテル京阪 ユニバーサル・タワー」では忙しい日には約40~50件の客室へのデリバリーサービスの依頼がある。従業員がデリバリーに費やす時間を短縮するため、従業員の代わりに配達を可能にするエイム・テクノロジーのロボットのテスト運用を決定。日本オーチスとエイム・テクノロジーは両社のクラウドシステムを接続させるOtis Integrated Dispatch技術を活用し、エレベーターとロボットを連携させた。それにより、ロボットは人間の手を借りずにエレベーターを呼び、目的地を選択し、効率的に乗り降りして、宿泊客に物品を届けることが可能になった。






自律型サービス・ロボットと連携するOtis Integrated Dispatch技術

Otis Integrated Dispatch技術は多くの自律型サービス・ロボットと連携できるように設計されたAPI(Application Programming Interface)。このAPIにより、クラウド、又はローカル接続を介して、エレベーターとロボットのシームレスなインタフェイスを可能にし、また従来の配線で繋ぐ方法よりも柔軟で拡張性を高めることができる。Otis Integrated Dispatch技術はエレベーター群、及びバンクレベルでも機能し、様々なプロバイダーが持つ異なったモデルのロボットに対しても、柔軟に対応することができる。ロボットが使用できる複数のエレベーターを用意することで、更に効率性を高めることが可能になる。

Otis Integrated Dispatchのプロトコルは「ロボット・エレベータ連携インタフェイス定義RRI」の規格に準用している。これは、2019年に経済産業省が「ロボットによる社会変革推進計画」の取り組みの一つとして設けた「ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会(RRI)」の中で策定された規格の一つ。


【動画】ロボットが物品をデリバリーする様子

日本オーチス社長のティボー・ルフェビュール氏は次のように述べている。
「ホテル京阪 ユニバーサル・タワーでの顧客サービスの向上と従業員の生産性の向上に向け、貢献できることを光栄に思います。今後もエレベーターとロボットとの連携に向けた研究や開発を進め、人とロボットがよりシームレスにビル内を移動できるよう追及していきます」


オーチスについて

オーチス社はエレベーターとエスカレーターの製造、据付、保守、改修を行う世界的リーディングカンパニー。世界中で業界最多となる210万台以上のエレベーターとエスカレーターをメンテナンスし、毎日約20億人がオーチス社の製品を利用している。世界各地の代表的な建築物に加え、居住・商業施設や交通施設など、「人の移動」が関わる様々な場所にオーチス社の製品は設置されている。米国コネチカット州に本社を置き、約4.1万人のフィールドプロフェッショナルを含む7万人の社員を通じて、200を超える国と地域のユーザーと利用者様の多様なニーズに応えている。

関連サイト
オーチス社


エイム・テクノロジーズについて

エイム・テクノロジーズはAIサービス・ロボットの開発・販売を行なっている。特に企業の課題をロボットとAIとIoTで解決するメーカー、且つソリューションプロバイダーとして、ロボット単体だけではなく、その周辺のサービスや技術を持つ企業と提携し全国のホテル、旅館など宿泊施設や商業施設、病院、オフィスビル、工場、物流倉庫等へのソリューションとして販売の拡大を目指している。日本発のものづくりメーカーとして、本での高いユーザーの要望に応え、コストダウンのため製造を中国、米国、日本で行い、販売を世界に向けて行っている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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