感染対策に有効な「ハイブリット型案内ロボット」2023年春からの提供を目指して スマートロボティクスが神奈川県と開発へ
ロボット開発のベンチャー企業である株式会社スマートロボティクスは株式会社ドコモビジネスソリューションズ神奈川支店との共同事業として、神奈川県の令和4年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット開発支援事業で採択された「ハイブリッド型(自律、遠隔モード)案内ロボットの開発」について基本設計、機械設計を終え、ソフトウエア制御などの製品開発に着手したことを発表した。神奈川県内の商業施設や交通機関、医療・介護施設などでの実証実験を経て2023年春からの提供を目指す。
目の動きを察知するAI搭載した「ハイブリット型案内ロボット」
神奈川県の令和4年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット開発支援事業は、新型コロナ感染症により、社会によるロボットが有する非接触、遠隔操縦、自動化といった価値が再認識され、多様なシーンでのロボット導入の機運をロボットビジネスへの参入の好機と捉えて、県内産業の振興と県民の安全・安心の実現を図るため、新型コロナウイルス感染症対策に有効なロボット開発プロジェクトを推進するもの。スマートロボティクスは不特定多数の人と接触する「受付」業務に着目し「ハイブリット型案内ロボット」を企画した。
「ハイブリット型案内ロボット」は各種施設での受付業務や館内案内の自動誘導をはじめ、ロボットでは賄いきれない対応は遠隔操作で人が対応できる機能を導入。また、来場者の挙動や目の動きをAIカメラで察知し、アプローチして話しかける機能や性別やおおよその年齢を判断して55インチの大型ディスプレイより的確な案内や広告宣伝ができる機能も搭載する。
現状の案内ロボットは搬送ロボットに電子看板を搭載し、決められた搬送ルートを巡回するタイプが主流となっているが、同社のロボットはAIによる「温かみのあるおもてなし」と人による遠隔操作を組み合わせた、感染症対策にも貢献できる次世代のハイブリット型案内ロボットとなる。
■目の動きを察知するAI制御による可愛いコミュニケーション機能について(参考映像)
ロボットを導入する施設や交通機関にとっては案内ロボットを電子看板広告、受付システム、遠隔操作による警備・監視として使用できるほか、配膳などのサービスロボットにも応用可能なことから、大きな費用対効果が見込まれる。ドコモビジネスソリューションズ神奈川支店はプロジェクトを統括し、ネットワークを生かした市場開拓を行うほか、スマートロボティクスと販売・保守の協業体制を構築する。
神奈川県 令和4年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット開発支援事業
神奈川県さがみロボット産業特区では多様な分野を対象に生活支援ロボットの実用化及び普及を推進している。近年、新型コロナウイルス感染症により、社会によるロボットが有する非接触、遠隔操縦、自動化といった価値の再認識が進み、多様なシーンでのロボット導入の機運が醸成されている。そこで、この機運をロボットビジネスへの参入の好機と捉え、もって県内産業の振興と県民の安全・安心の実現を図るため、ロボットが有する価値を生かした新型コロナウイルス感染症対策に特に効果的なロボットプロジェクトの実施を委託するもの。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。