人工衛星を操作して宇宙から地球が見られる日がもうすぐやってくる!ソニーが「STAR SPHERE」体験ブースを展示 CEATEC2022

「CEATEC2022」おいてソニーは、東京大学とJAXAと共同開発した「STAR SPHERE」を展示した。人工衛星を打ち上げ、世界中の人がそれを操作して自分だけの地球の写真が撮れる、という壮大なプロジェクトだ。来春のサービス開始を予定している。




ブースのコンセプト

ソニーは、持続可能な社会の実現と、地球環境を保全することをコンセプトに、様々な取り組みを盛り込んだブースを展開している。ブース内のテーブルや棚、ソニーのロゴパネルに至るまで、段ボール等の紙素材を使用した再生可能な資源を活用(このような取り組みはソニーに限らず、いろいろな企業ブースでも見られた)。

ソニーブースの様子

よく見るとソニーのロゴパネルも紙製

テーブルも段ボール紙製


SDGsに取り組むソニーの姿勢をアピール

ロボスタ読者にはお馴染み、電気自動車(EV)「VISION S」のSUVタイプ(VISION S 02)を展示。また、映像撮影時の背景にパネルに表示した映像を使用する「バーチャルプロダクション」も展示されていた。

電気自動車(EV)「VISION S」のSUVタイプ

バーチャルプロダクションは、実写映像とCGをリアルタイムで合成する新しい映像制作技術の総称。その1つである「In-Camera VFX」は、カメラの動きと連動させた3DCG映像を、スタジオに設置したLEDディスプレイに背景として映し出し、その前の演者を撮影する技術。Crystal LEDとシネマカメラで実現する。

映像の背景に使用する「バーチャルプロダクション」

写真では解らないが、実際には風に揺れて木々や葉が動いている

「バーチャルプロダクション」は既に実用化されている

また、オーディオ製品へは音質を落とさず、再生可能素材の使用に切り換えていく取り組みなども紹介された。



人工衛星を操作して地球を見下ろせる日は近い

また、地球環境を宇宙から考えよう、という主旨で「STAR SPHERE」が展示されている。
「STAR SPHERE」は、「宇宙をすべての人にとって身近なものにし、みんなで「宇宙の視点」を発見していくプロジェクト」で、カメラを搭載した小型の人工衛星を実際に宇宙空間に打ち上げ、ユーザーが予約制でその衛星を操作し、宇宙から地球を自由に眺めることができるというプロジェクト。来年にも実現する。

左が実際に打ち上げる人工衛星と同サイズの模型。奥がカメラを通して人工衛星を操作して見た地球のイメージ。体験ができる

ブースには実際のサイズの「STAR SPHERE」人工衛星模型が展示され、来場者が操作して、地球を見る様子が仮想的に実現していることで、来年、実際にユーザー自身が人工衛星を操作して地球を見下ろすその瞬間を記事体験してイメージすることができる。


STAR SPHEREをひと足先に疑似体験してみよう

STAR SPHEREが提唱する「宇宙の視点」は、「宇宙から見る」というだけではなく、宇宙を通してものごとを捉え、考えてみることを意味している。

■動画

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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