スウェーデンのボルボ、自動運転車「Volvo EX90 SUV」を「NVIDIA DRIVE」で構築 走るコンピュータとAI新時代の象徴へ

安全性に新たな時代が訪れようとしている。

2022年11月11日、Volvo Cars(スウェーデン/ストックホルム)は、NVIDIA DRIVEにより人間の介入なしの自律走行を実現するハードウェアを備えた、初のVolvo車「Volvo EX90 SUV」を公開した。

Volvo EX90は単なる新しい車ではなく、高度に発展した走行するコンピュータであり、Volvo Carsが新たなソフトウェア機能を追加していくことで、時間とともに改良されていくように設計されている。


NVIDIAは、新しいパワートレインやブランディングおよびソフトウェア デファインドの AIコンピューティングなど、すべてが再設計されており、中央集中的な NVIDIA DRIVE Orin プラットフォームがその核となっている同車両は、テクノロジーおよび安全性が新時代を迎えていることを印象づけたと述べている。


なお、Volvo Carsは2025年まで毎年新しいEVを発表予定で、2030年までに完全にソフトウェア デファインドの電気自動車のラインアップを打ち出すという最終目標を掲げており、新しいフラッグシップSUVは一部の市場で先行予約が始まっている。




Volvo EX90 SUVについて

Volvo EX90 SUVのシルエットは、「form following function(形態は機能に従う)」という Volvo Carsのデザイン原則を踏襲しており、さらにその外観も魅力的なものになっている。その内部には、電動化、接続性、コア コンピューティング、安全性およびインフォテインメントの新たな発展を象徴する、さまざまな最先端テクノロジが搭載。同車両は、上記の装備を組み合わせることで、次世代のソフトウェア デファインドの車両にVolvo車らしい特徴を備えたSUVとなっている。

これについて、Volvo CarsのCEOであるJim Rowan氏は、次のように述べている。

Volvo Cars CEO Jim Rowan氏

私たちはテクノロジを使って車両全体を再構築しました。Volvo EX90 は、Volvo がこれまで生産してきた中で最も安全な車です。



走行するコンピューター

Volvo EX90 は洗練された外見のなかに、それを支える頭脳を備えており、専用のソフトウェアが NVIDIA DRIVE Orin上で実行され、安全性やインフォテイメント、バッテリー管理といった車両内のコア機能のほとんどを制御する。この高い処理能力を持つアーキテクチャは、車内のあらゆる乗員に、応答性に優れた、快適な乗車体験をもたらすために設計されている。また、DRIVE Orin システム オン チップは、毎秒254兆回の処理能力を発揮し、ソフトウェア デファインドのアーキテクチャのための十分な演算能力を提供する。Orinは、ISO 26262 ASIL-Dのような体系的な安全基準を満たすのに必要な、多数のアプリケーションとディープ ニューラル ネットワークに対処するために設計されている。

■【動画】The Volvo EX90: Everything you need to know (英語)




関連サイト
NVIDIA
Volvo Cars(英語)

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