音声コンテンツ配信「Amazonオーディブル」会員数が32%も増加 12万作品以上を聴き放題にしたサービス移行がきっかけに

世界最大級のオーディオブックおよび音声コンテンツ制作・配信サービスであるAmazon オーディブル(Audible)は、2022年1月より聴き放題サービスに移行し、12万以上の作品が聴き放題対象となった。このことが、会員数増加の要因となり、2022年(2021年12月~2022年10月まで)、会員数は32%増加。2015年の日本でのサービス開始以来、最も多くの人がコンテンツを利用した1年となった。
また、Audibleの運営は「世界のAudible(の動向)を見ても、日本はいま最も速いスピードで成長している国のひとつ」と語っている。

同サービスは、ユーザー層も多様になり、これまでメイン層だった20代~40代の男性ビジネスマンのスキル習得や自己啓発を目的とした通勤中の利用から、語学学習に熱心な層や主婦層など幅広い方にも広がりが感じられた。コンテンツもビジネス書以外に、小説、児童文学、アニメ関連やライトノベル、洋書などニーズに合わせたタイトルがよく聴かれ、自宅での利用も増加している。

ユーザーの主な使用シーン

2022年の好調だった要因には、「Audibleでしか聴けないコンテンツの拡充」、書籍よりも音声で先に作品を届ける「オーディオファースト作品」へのこだわり、「日本のクリエイター、俳優、声優とのコラボレーション」などが、多くの利用者に受け入れられたことが考えられる。

【2022年「Audible」TOPICS】
・会員数は32%増加(2021年12月から2022年10月)
・定額制聴き放題サービスに移行。12万以上のコンテンツが聴き放題対象となる。
・世界のAudibleでハリーポッターの総聴取時間が10億時間を超える。
・村上春樹作品10作品のオーディオブック化が始動。




Audibleのユーザー最新動向

2022年、定額制聴き放題サービスに移行。12万以上のコンテンツが聴き放題対象となったこともあり、日本のAudibleの会員数は32%増加した。聴き放題サービスへの移行や、近年のワークスタイルやライフスタイルの変化に伴い、音声コンテンツはますます浸透しており、日常的に楽しんでいるユーザーの数も増えている同サービスが、2022年1月~11月時点で日本のAudibleが聴かれた時間の合計は、3372万時間にもおよんだ。タイトルダウンロード数は1人あたり平均年30冊、作品数の成長率は2021年と比較し、2倍となった。



Audibleカントリーマネージャー 逢阪志麻 氏

2022年はAudibleにとって大きな飛躍の年になりました。1月に聴き放題サービスへ移行したことに伴い、Audibleが皆さまにとってより身近な存在となり、多くの方にAudibleを通してオーディオブックやポッドキャストを楽しんでいただけるようになったことを、心より嬉しく思います。世界的に見ても、オーディオブックのユーザーは今後1年間でさらに増加していくと予想しています。世界のAudibleを見ても、日本はいま最も速いスピードで成長している国のひとつですので、いま「オーディオブック」が日本でも流行し始めているこの傾向は今後も加速していくと思っています。Audibleがより愛される存在であるように、これからもお客さまのために、魅力あるオーディオブックやポッドキャストコンテンツの拡充、そしてサービスの充実を図ってまいります。


ユーザーアンケートより

「Audibleによって文学や小説に触れる機会が増えた」「移動中や家事などの時間に本を聴き、有意義に使えるようになった」「生活になくてはならないサービスです」




Audibleならではのコンテンツ

同サービスならではのコンテンツとして、以下の3つがあげられる。


村上春樹作品のオーディオブック化

Audibleでは、村上春樹さんの数々の名作をオーディオブック化するプロジェクトを進めている。2022年4月に配信された藤木直人さん朗読の『ねじまき鳥クロニクル』を皮切りに、小澤征悦さん朗読の『職業としての小説家』、松山ケンイチさん朗読の『螢・納屋を焼く・その他の短編』、仲野太賀さん朗読の『神の子どもたちはみな踊る』、イッセー尾形さん朗読の『東京奇譚集』、木村佳乃さん朗読の『海辺のカフカ』を配信しており、好評を得ている。今年12月には高橋一生さんが朗読する『騎士団長殺し』も配信予定で、その後『1Q84』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『辺境・近境』の配信も予定しており、合計10作品のオーディオブックを楽しめるようになる。


■【動画】【特別動画公開】村上春樹さんの名作「ねじまき鳥クロニクル 第1部」配信開始!藤木直人さんインタビュー



書籍よりも音声で先に作品を届ける「オーディオファースト作品」

 
“オーディオファースト”とは、「音声の可能性への挑戦」をコンセプトにした出版社との新しい取り組みだ。Audibleのために書き下ろされたオリジナル作品を、オーディオブックとして先行配信した後、書籍として出版し、メディアの枠を超えて作品に触れる機会を創出することで、出版業界を盛り上げていくことを目指している。2021年に川上未映子さん著『春のこわいもの』、2022年10月に村田沙耶香さんをはじめとするアジアの若手作家9名による短編小説集『絶縁』、11月に三浦しをんさんの『墨のゆらめき』を配信。今後、相場英雄さん、西尾維新さん、汐見夏衛さんの作品制作が決定しており、多くの出版社とプロジェクトを進めている。

■【動画】【特別動画公開】アジアの若手作家9名が『絶縁』をテーマに書いたオーディオファースト作品配信開始!三浦透子さん、蒔田彩珠さん、古川琴音さんインタビュー



Audible限定配信も数多く誇る「ポッドキャスト」

ビジネス本の要約や最新のニュース・経済・お笑い・落語・英会話・ヨガなどのヒーリングまで、Audibleでは多数のジャンルのポッドキャストを配信しており、限定配信も多数用意している。俳優・杏さんが物事の起源をたどる「Journey to the origin with Anne」、“生き方アーティスト”のマシュー南が貴重なトークを繰り広げる「Matthew‘s Matthew マシュー南部屋の中のマシュー」、どきどきキャンプ佐藤満春さんとオードリー若林正恭さんによる「佐藤と若林の3600」、音声プロデューサー・野村高文さんによる「ゆかいな知性」などが人気を博している。

■【動画】【ゆかいな知性】たのしく聴くうちに教養が身につく、オリジナルポッドキャスト『ゆかいな知性』、現代アート編の配信がスタート。パーソナリティの音声プロデューサー・野村さんからメッセージです。



関連サイト
Amazon Audible

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