呼吸するクッション「フフリー」(fufuly) がCESのInnovation Awardsを受賞!博報堂、JT、ユカイ工学が共同開発

株式会社博報堂、JTとユカイ工学株式会社が共同で開発した呼吸するクッション「fufuly」(フフリー)が、『CES 2023 Innovation Awardを受賞した。

Innovation Awardsは、Consumer Technology Association(CTA:全米民生技術協会)が所有・運営するプログラムで、28のコンシューマー・テクノロジー製品カテゴリーにおいて、優れたデザインとエンジニアリングを表彰するコンテストとなっている。今年は過去最多となる2100件以上の応募があり、メディア関係者やデザイナー、エンジニアなどを含む業界専門家の審査員が、革新性、技術力、機能性、美観、デザインなどに基づいて応募製品を審査した。

呼吸するクッション「fufuly」は、東京大学が行っている呼吸や休憩に関する研究をベースに、まるで呼吸をするように膨らんだり縮んだりするテクノロジーを活用し、博報堂、JT、ユカイ工学が共同開発した、呼吸誘導型のロボットクッションであり、今回の受賞を受け、2023年1月5日(木)〜8日(日)に米国ラスベガスにて開催される「CES 2023」のイノベーション・アワードショーケース展示に同クッションを出展する。

呼吸誘導型ロボットクッション「fufuly」

▼展示会概要

名称 CES 2023
会期 2023年1月5日~8日
開催地 アメリカ・ネバタ州ラスベガス
ブース Venetian Expo – Hall A-C、ブース番号:50026
ユカイ工学出展内容 「fufuly」(初公開)、ライトロボット「LIGHTONY」、BOCCO emo、甘噛みハムハム、Qoobo、Petit Qoobo




呼吸するクッション「fufuly」

多忙な現代人は日常的に身体的・精神的にストレスを抱えている。現代社会を生きる人々にもっと休息や休憩を意識し、促したいとの考えから、息を整えたり、自然と深呼吸ができるようなプロダクトができないかとの考えより、生物が持つ「呼吸の引き込み現象(動物が呼吸するとき、触れ合っている仲間の呼吸につられるという現象)」に注目し、クッションの伸縮から、抱えるだけで無意識に呼吸のリズムと深さの両方が同調される仕組みをプログラムに取り入れた。なお、東京大学の研究によると、ロボットの動きに合わせて、呼吸のリズムと深さが誘導されることが確認されている。
※【東京大学の研究】Ban, Yuki & Karasawa, Hiroyuki & Fukui, Rui & Warisawa, S.. (2018). Relaxushion: controlling the rhythm of breathing for relaxation by overwriting somatic sensation. 1-2. 10.1145/3275476.3275492.

東京大学大学院新領域創成科学研究科 伴 祐樹 特任講師

緊張をほぐしたり、心を落ち着かせるためには深くゆったりとした呼吸をすることが重要ですが、気がつかないうちに呼吸が浅くなっている人が少なくありません。一般的には、クッションを抱きしめることで心が和むと言われており(※)、呼吸と合わせて穏やかな時間が過ごせるのではないかと思います。
※Sumioka, H., Nakae, A., Kanai, R., Ishiguro, H. Huggable communication medium decreases cortisol levels. Sci Rep 3, 3034 (2013).



使い方

使い方はとても簡単。スイッチを入れて、抱きかかえるだけ。



テクノロジー

Deep Breathing Technologyは、呼吸の引き込み現象を活用した技術だ。まるで生き物が呼吸するように伸縮し、抱えるだけで自然と呼吸のリズムと深さの両方が同調されるので、心を落ち着かせたり、タスクパフォーマンスを上げたりすることが可能になる。
※【Deep Breathing Technology】Yuki Ban, Hiroyuki Karasawa, Rui Fukui, Shin’ichi Warisawa:Development of a Cushion-Shaped Device to Induce Respiratory Rhythm and Depth for Enhanced Relaxation and Improved Cognition.Frontiers Comput. Sci. 4: 770701 (2022)


デザイン

呼吸や息のような製品コンセプトが伝わるように、息をモチーフにしてデザインされている。素材も、安らぎを感じるような柔らかいベロア素材を採用。また、抱いている際に安心感を得られるように、クッションにくびれを作り、抱えやすくした。


■【動画】呼吸するクッション「fufuly」(フフリー)PV

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム