慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)と株式会社オリィ研究所、名古屋工業大学は、2023年5月9日(火)〜6月16日(金)の期間、サイバネティック・アバターを用いた未来の働き方の実現に向け、株式会社オリィ研究所が運営する「分身ロボットカフェ DAWN ver.β*」を舞台として、パイロットと呼ばれるアバターロボット操作者がサイバネティック・アバター技術を活用した新たなカフェサービスを提供する実証実験を実施する。
5週間にわたる同実証実験期間中は、リアルとバーチャルを行き来する「拡張アバター接客」、複数のアバターを自在に操る「分身の分身おもてなし」、2人で力を合わせる「遠隔共創トッピング」といった3つの実験的なアバターカフェサービスを展開し、サイバネティック・アバターによって生み出される新たな働き方の可能性を検証する予定だ。
プロジェクトの紹介
内閣府/科学技術振興機構ムーンショット型研究開発事業・目標1「人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」における研究開発プロジェクト「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(Project Cybernetic being/プロジェクトマネージャー:南澤孝太、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科・教授)では、人々の身体的経験や技能をネットワーク上で流通・共有し、障害当事者や高齢者を含む多様な人々が自在に行動し社会参加できる未来社会を目指して、身体能力の限界を突破するサイバネティック・アバター技術の研究開発と社会実装に取り組んでいる。
ムーンショット型研究開発事業
内閣府が主導する「ムーンショット型研究開発制度」は、超高齢化社会や地球温暖化問題など重要な社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を国が設定し、挑戦的な研究開発を推進するものだ。
Project Cybernetic being
人々が自身の能力を最大限に発揮し、多様な人々の多彩な技能や経験を共有できるサイバネティック・アバター技術の開発を通した、身体的な技能や経験を流通する社会基盤を構築するべく、ムーンショット型研究開発事業目標1「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」研究開発プロジェクト「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発(Project Cybernetic being)」は、慶應義塾大学、東京大学、名古屋工業大学、大阪大学、明治大学などの大学や企業からなる産学連携体制で研究開発に取り組んでいる。
■【動画】ムーンショット目標1:アニメーションで描く2050
過去の取り組みと今回の実証実験について
これまでにも、分身ロボットカフェ DAWN ver.βを舞台にパイロットがカフェ空間において複数のロボットアバターを操作し、テーブル接客をしながら配膳をするなど、複数の接客を同時に行える「複数アバター分身実験」(2022年6月)や、パイロットの共創により互いの個性や得意不得意をかけ合わせパンケーキのトッピングを行う「融合アバター共創実験」(2022年11月)などを実施してきた。
これらの取り組みに加えて、今回新たに、パイロットの個性や顧客とのコミュニケーションニーズに合わせて身体外観を変更可能なバーチャルアバターを活用した、バーチャルカフェを通した接客サービスを導入。バーチャルアバター技術、複数並列技術、技能融合技術と、3つのサイバネティック・アバター技術を用いる事によって、パイロットの創造的な労働環境を構築すると同時に、カフェの来店客により一層充実した体験を提供するサービスの実現を目指している。
▼同実証実験概要
企画名 | サイバネティックアバターで働き方はどう変わる? Cybernetic Avatar Experiment in 分身ロボットカフェ DAWN ver.β |
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実証実験期間 | 2023年5月9日(火)〜6月16日(金) 営業時間 11:00-19:00 ※木曜定休(祝日の場合は営業) |
提供サービス | 「拡張アバター接客」(提供日:月・水・土) 「分身の分身おもてなし」(提供日:火・金・日) 「遠隔共創トッピング」(提供日:水・日の各曜日に2枠ずつ提供) |
備考 | ※提供サービスによって、提供日が異なります。ご予約の際は事前に確認をお願いします。 ※各種カフェサービスは予約システムからご予約をお願いします。 ※提供サービス、提供日は急遽変更になる場合があります。最新の情報は公式ウェブサイトをご確認ください。 ※パイロットの体調などによって、急なパイロットの変更が生じる場合があります。その際に、上記カフェサービスをご提供できず、通常の分身ロボットカフェのサービスの案内となります。予めご了承ください。 ※期間中、同企画を詳しくお伝えするトークイベントなどの開催を予定しております。詳しくはProject Cybernetic beingウェブサイトをご覧ください。 |
Project Cybernetic being:https://cybernetic-being.org/