東急不動産株式会社と日本電信電話株式会社(NTT)、株式会社 NTTドコモは、IOWN構想に関連した技術・サービスを活用して、新たなまちづくりを協業することで合意した。街を訪れる多様な人々に寄り添った環境先進都市の実現をめざす。具体的には、まず広域渋谷圏に世界に先がけてIOWNのサービスを導入する計画だ。未来都市のイメージも公開した。
協業は2023年6月7日に合意。まちづくり分野へのIOWNサービスの導入・活用は、世界初という。
渋谷にIOWNサービスを世界に先がけて導入
三社は、環境問題をはじめとする社会課題の解決に向けて、先端的な利便性とサステナブルを両立した、環境にやさしいまちの実現をめざすことで合意した。
協業の第一ステップとして、広域渋谷圏で東急不動産が取り組むまちづくりにおいて、NTTの提供するIOWNサービスを世界で初めて先行導入する。
これにより、先端的な価値を創出する環境先進都市のさまざまなモデルケースを作り、次世代社会らしい利便性の享受と環境負荷低減の両立をめざす。
環境都市実現に向けた具体的な取り組み
東急不動産とNTTグループは、この協業のモデル地域として、広域渋谷圏において東急不動産が関与する施設を対象にIOWNサービスを活用したまちづくりを進める。
広域渋谷圏に対して、IOWNサービスによって消費電力を削減することで環境負荷の小さいエリアに変えていくだけでなく、次世代的な価値を提供する社会実装フィールドとして捉え、今後IOWNサービスが進化していくステップに合わせて、新たな価値の提供に取り組む。これらの取り組みを通じて、自分らしく働き、多様なエンターテイメントを楽しみ、刺激と憩いの溢れる便利なまちに住まうといった、「職・住・遊」を融合した環境にやさしい渋谷型都市ライフの実現をめざす。
利用シーンイメージ
東急不動産とNTTグループは、以下のような次世代社会をイメージしつつ、居住者・ワーカー・テナントの課題・ニーズを拾い上げ、より多くの方が利便性を感じるサービスを検討していく。(※写真・イラストはイメージ)
イメージ1:働く場所に縛られない次世代オフィステナント
超高速かつ低遅延なIOWNサービスを備えた次世代オフィスでは、複数オフィスの拠点間をIOWNサービスでつなぎ、高画質かつ大画面で互いの会議室を投影しながら、まるで対面しているかのようなオンラインミーティングが可能。商品の質感を詳細に確認することもできる上、AI等の大容量データの活用がしやすくなり、多言語のミーティングにおいてもお互いの発言がリアルタイムで自動翻訳されるなどが期待できる。
イメージ2:最新技術の粋を凝らした次世代商業フロア
IOWNサービスをサービスセンター等の拠点と多拠点との大容量リアルタイム通信の手段として活用することで、商業施設内に様々なロボット・デバイスを配置。その結果、遠隔地から温かみのある接客を可能にした自動翻訳付きリモートコンシェルジュやリアル着せ替えカメラなど、次世代の商業施設体験が至る所で味わえる。
イメージ3:次世代サービスが身近になった暮らし
IOWNサービスの大容量・超高速通信を活用することで、拠点間を大きなスクリーンで繋ぐことが可能。こうした技術を活用したスマートジムなど、渋谷での生活を便利で充実したものにする次世代サービスを、身近な施設で気軽に体験することができる。
「Shibuya Sakura Stage」へAPN IOWN1.0導入
また、2023年11月以降には、これらに先駆けて、「Shibuya Sakura Stage」における東急不動産所有区画へのAPN IOWN1.0導入を予定している。
オフィスフロア及びイベントスペースに対して、APN IOWN1.0を活用した、高速かつ低遅延な通信環境を提供するとともに、今後、広域渋谷圏に対して、ネットワークに限らず、更なるIOWNサービスについても、先行的に世界初の導入を検討していく。
各社の役割
東急不動産 IOWNを活用したまちづくりやサービスの検討
NTT IOWN関連技術の研究開発の推進及びIOWNを活用したサービスの提案
ドコモIOWNなど先進テクノロジを活用したサービスの検討