一般社団法人 日本玩具協会主催の「東京おもちゃショー2023」が6月8日(木)から11日(日)までの日程で、東京ビッグサイト西展示棟にて行われている。商談見本市だが10日と11日の土日は一般公開のパブリックデーとなっている(小学生以下無料・中学生以上 1,500円(税込、こども商品券300円含む))。
パックマンとモンスターがガシャポンを販売しながら会場内を巡回
2021年から「ガシャポン カプセルリサイクル」を行っているバンダイは、パックマン型の空カプセル回収ロボットと、ガシャポン自動販売ロボットを展示・デモしている。名前は「ガシャドロイド」。
「パックマン」とは1980年にナムコ(現在バンダイナムコエンターテインメント)が発表したアーケードゲーム。2023年現在でもコンピュータゲームを代表する作品の一つとして、多くの人に愛されている。
今回公開された「ガシャドロイド」はパックマンとモンスター型の移動ロボット。パックマンのほうはガシャポンの空カプセルを回収し、モンスターがガシャポン自販機だ。カプセル回収・リサイクルにエンタメ要素を掛け合わせた。
開発担当者のベンダー事業部 事業開発チームアシスタントマネージャーの小林裕樹氏によれば、ゲーム中でモンスターから逃げながらクッキーを食べるパックマンの姿から、カプセル回収機を連想し、開発に至ったという。
デモでは先導する人の後ろをパックマンがついていき、さらにその後ろを赤いモンスターの「ブリンキー」がついていく動きが紹介された。通路を移動しはじめると多くの人がカメラを構えていた。
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モンスターの裏側に搭載されたカプセル自販機で販売されているのは「パックマン・アクリルチャーム」。一回300円で、全部で10種類。ロボットを停止させて販売を始めるやいなや、すぐに多くの人がガシャポンを楽しみ、空きカプセルをパックマンの口に入れていた。投入されたカプセルはリサイクルされる。
一般公開日では3台で登場予定
実はこのパックマンロボットの台車部分は、本誌ではおなじみ、Doog社の協働運搬ロボット「サウザーミニ」がベース。前の人やロボットの後をついていく追従機能も、「サウザー」の基本機能だ。
「サウザーミニ」は幅45cmの小型タイプで積載60kg、牽引で150kgの運搬力を持つ自走ロボット。大型車輪による高い路面走破性を持ち、狭い環境での運搬・点検作業の自動化を行うためのベースロボットとして、しばしば使われている。
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なお、ビジネスデーではパックマンと赤いモンスターの2台だけだったが、一般公開日では、さらに青いモンスターが加わる。こちらは固定で販売専用。楽しい風景になりそうだ。
このロボットを今後どう展開していくかについてはイベントなどで使われる可能性が高いものの基本的に未定とのこと。一般の人が広く見られる機会についても今のところないとのことなので、見たい方、移動するカプセル自販機でガチャガチャを回してパックマンの口にカプセルを放り込みたい人は、この機会に足を運んだほうがよさそうだ。
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森山 和道フリーランスのサイエンスライター。1970年生。愛媛県宇和島市出身。1993年に広島大学理学部地質学科卒業。同年、NHKにディレクターとして入局。教育番組、芸能系生放送番組、ポップな科学番組等の制作に従事する。1997年8月末日退職。フリーライターになる。現在、科学技術分野全般を対象に取材執筆を行う。特に脳科学、ロボティクス、インターフェースデザイン分野。研究者インタビューを得意とする。WEB:http://moriyama.com/ Twitter:https://twitter.com/kmoriyama 著書:ロボットパークは大さわぎ! (学研まんが科学ふしぎクエスト)が好評発売中!