キユーピーは、調理ロボットや業務用ロボットを手がけるTechMagicと資本業務提携契約を締結した。両社は、最先端技術などの活用およびプロジェクトを通じた人材の交流により、2030年を目標にした「未来型食品工場」の早期具現化を目指すとともに、双方が持続的に成長できるパートナーシップの構築を図り、食産業への貢献を目指すとしている。
食品工場全体における生産性の向上と人手不足への対応を両社で推進
キユーピーとTechMagicは今回の資本業務提携により、食品製造における業務自動化技術の開発に取り組み、食品工場全体における生産性の向上と人手不足への対応を両社で推進していく。
食品産業では、製造現場における慢性的な人手不足が課題となっており、富士電機が行った食品製造業における人手不足の実態調査「食品製造業における人手不足の実態調査」によると、人手不足により業務に影響があると回答した食品製造業従事者は全体の62.2%に上り、具体的な影響として、「職場環境の整備の遅れ」や「技術・ノウハウを十分に伝承できないこと」などが挙げられている。
その上、既存の技術ソリューションは、人による作業と比較して再現精度が低いこと、また装置が大掛かりで導入費用も高額であることなどから、食品工場では未だ多くの工程に人の手を必要としているのが現状となっている。
この課題に対し、キユーピーの「製造技術における幅広い知見」、TechMagicの「ハードウエアとソフトウエアを高度に融合した技術」を用いて、食の最先端生産技術の構築を目指します。日々の工程をシンプルにして、働く人がより生き生きと創造的に仕事ができる生産性の高い「未来型食品工場」(キユーピー版スマートファクトリー)を共に創り上げるとしている。
今回の資本業務提携について、キユーピー株式会社常務執行役員・渡邊龍太氏は
キユーピー株式会社 常務執行役員 渡邊龍太 氏
食品産業においても、顕在化しつつある労働力不足の中で、持続的に安全・安心な商品をお客さまにお届けし、同時に社会的課題へ対応していくことが重要になっています。そのために、日々の作業をよりシンプルにして、働く人が生き生きと創造的に仕事ができる生産性の高い「未来型食品工場」の実現を目指します。TechMagic社が持つ高度な技術に大きな可能性を感じ、新しい価値を共に創り上げていきます。
とコメントしている。