ChatGPTを「仕事で使ったことがある」女性は1割未満 仕事が奪われる不安があるは3割以下 約半数が転職活動で使ってみたい

キャリアデザインセンターが運営する女性の転職に特化した転職サイト『女の転職type』は女性のリアルな仕事観を調査する【データで知る「女性と仕事」】を定期的に行い、女性の働く環境の実態を公開していており、女性432名を対象に「ChatGPT」についてアンケートを実施した結果を公開した。


調査内容・結果抜粋

調査内容
調査内容 第73回「ChatGPT、使ってる?」 / データで知る「女性と仕事」
調査期間 2023年2023年7月6日~7月17日
有効回答数 432名
調査対象 『女の転職type』会員
調査方法 Web上でのアンケート


調査結果抜粋

・ChatGPTの認知率は約7割あるものの、「使ったことはない」が約8割
・「仕事で使ったことがある」人は1割未満
・ChatGPTが自身の仕事に「影響がある」と思っている職種はエンジニア系が1位
・約半数がChatGPTを転職活動で「使ってみたい」
・使ってみたい用途は「自己分析」「自分に合う求人探し」「履歴書・職務経歴書の作成」



調査結果

【Q.1 ChatGPT、知ってる?】


『女の転職type』会員にChatGPTについて知っているかを尋ねたところ、69.9%が「知っている」、30.1%が「知らない」と回答。年代別で見てみると、「知っている」と答えた人は20代より、30-40代の方が多い結果だった。

【Q.2 ChatGPT、使ったことある?】


ChatGPTの使用経験について尋ねると、「使ったことはない」が最も多く77.3%だった。次いで「プライベートで使ったことがある」14.8%、「プライベートと仕事で使ったことがある」5.3%、「仕事で使ったことがある」2.5%と続いた。年代別に見てみると、20代、30代は使ったことがある人がほぼ同数で、40代になると「使ったことはない」人の割合が増える傾向があった。

【Q.3 どんなことに利用した?】


Q.2で「使ったことがある」と答えた人に、どのようなことに使ったかを尋ねると、1位「情報収集・検索」48.0%、2位は「文章作成」と「AIとの会話」が同率で43.9%だった。(※ChatGPTを「使ったことがある」人のみ)

【Q.4 ChatGPTは、あなたの仕事に影響すると思う?】


ChatGPTがあることで、あなたの仕事に影響があると思うかどうかを尋ねると、「わからない」33.3%が最も多かったものの、「かなりあると思う」「ややあると思う」の合計は37.8%、「ほぼないと思う」「ないと思う」の合計は28.9%となり、あると思う人の方が多い結果となった。
また、主な職種別に見てみると、影響が「かなりあると思う」「ややあると思う」と回答した人は、エンジニア系が最も多く71.4%に上り、サービス販売系については28.4%と最も低くなった。

【Q.5 どんな影響があると思う?】


Q.4で仕事に影響があると思うと答えた人にどのような影響があると思うかを尋ねると、1位「仕事の効率が上がる」71.8%、2位「仕事の質が上がる」41.7%となり、ポジティブな影響をイメージしている人の方が多い結果となった。(※Q.4で「かなりあると思う」「ややあると思う」と答えた人のみ)



一方、3位の「仕事を奪われ、雇用が減る」というネガティブな影響をイメージしている人の割合が多い職種は、営業系が1位で19.0%、次いでエンジニア系14.3%、事務・経理・人事系12.9%、サービス・販売系3.4%と続いた。仕事を奪われるという危機感を持っているのは、営業系が最も多く、サービス・販売系が最も低いという結果だった。

【Q.6 ChatGPTを、転職活動で使ってみたい?】


ChatGPTを今後転職活動で使ってみたいかどうか尋ねると、最も多かったのは「使ってみたい」45.6%で、「既に使っている」2.5%を合計すると、約半数の人が使用することに前向きであることがわかります。「使ってみたいとは思わない」は14.6%に留まった。

【Q.7 どんな用途でChatGPTを使ってみたい?】


Q.6で「使ってみたい」「既に使っている」と答えた方にどのような用途でChatGPTを使ってみたいか(使っているか)を尋ねたところ、1位は「自己分析」73.6%、2位「自分に合う求人探し」62.5%、3位「履歴書・職務経歴書の作成」61.1%と続きました。面接対策や退職交渉など、転職活動の中盤以降の行程での利用意向より、自己分析や自分に合う求人探しなど、始めの段階での利用意向が高い様子が見て取れた。
その他のコメントとしては、「転職すべきかの相談」「希望する職種に必要なスキルは何かを調べる」などがあった。

アンケート考察 女の転職type編集長 小林佳代子氏

女の転職type編集長 小林佳代子 氏

ChatGPTの認知率は約7割と高いものの、仕事で使ったことがある人は1割未満にとどまっていることがわかりました。使ったことがない人が多数派なこともあり、自身の仕事に「影響する」と思う人も37.8%に留まっているのかもしれません。「仕事を奪われる」という危機感を持つ職種としては営業系が1位でしたが、交渉や提案などの複雑なコミュニケーションはAIでは代替できない分野と言われています。むしろ、営業活動に必要な調査や資料作成などにChatGPTを利用することで、仕事の質をより上げられる可能性が高い職種ではないでしょうか。

また、転職活動で「使ってみたい・使ったことがある」と答えた方が半数近かったのはとても興味深い結果でした。使ってみたいと思われている1位の「自己分析」は、自分の経験や実績の深掘りや分析が必要であり、対話型AIである特徴を活かしやすい用途と言えます。

ただし、ChatGPTは「正解」を出すものではありません。ChatGPT以外にも多くのAIサービスが生まれていますが、特色や注意点を知った上で、上手に活用していくことが大切です。


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ロボスタ編集部

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