日本通運が都市型倉庫に「t-Sort」を導入 商品を搬送して自動仕分けする小型の無人搬送車(AGV) プラスオートメーション

物流ロボティクスサービス「RaaS」(Robotics as a Service)を展開しているプラスオートメーション株式会社は、日本通運株式会社の平井物流センターに「t-Sort sd5」を32台、導入したことを発表した。
この導入により、日本通運の現場課題である、人手不足への対処と、生産性向上の両立を支援、現場業務の改善を実現したという。特に人手がかかる「仕分け工程」に「t-Sort」を活用することで、スループットを平準化し、庫内業務全体の生産性引き上げに繋がる。



平井物流センターが抱えていた課題

平井物流センターは、生活雑貨のコンセプトショップへの物流業務を担うTC型倉庫。日々の出荷数の振れ幅が大きい現場だという。平均で2.5万pcs/日。繁閑時は0.8万~4.5万pcs/日の仕分けを、常時160店舗に対して実施している。
床荷重が0.9t/平米で天井高も低く、それゆえ同センターでは省人化や生産性向上のための「自動倉庫」や「マテハン機器」が設置できないという課題があった。更に、都心のBOX型の倉庫で、人材確保が難しく、スタッフがハンディターミナルを使用してピッキングする業務は、作業員への身体的負担が大きいことも課題だった。



導入への決め手は2点

この導入への決め手は2点あるという。
第一に、「t-Sort」の運用方法が従来のオペレーションに近く、ロボットを活用したオペレーションへ移行する際の作業員のハードルが低いこと。更にt-SortシステムのUIが簡単で作業員の操作習熟がスムーズだったこともこれに含まれる。
第二に、t-Sortの設置に半日、本稼働まで3日という短いリードタイムにて、出荷を止めることなく自動化の実現に至ったこと。現場への負担や変容が最小限であることがいずれも特徴となっている。


プラスオートメーションは「引き続きお客様の現場課題を解決できるよう、関わるすべての皆さまと共に多様なサービスを創っていきます」とコメントしている。

■t-Sort 導入事例 単品投入・纏め投入・ハンディターミナルを併用した複合型仕分けオペレーション 日本通運

関連サイト「「いま一番最適なものを選んだ」──「We Find the Way」を掲げる日本通運が、「t-Sort」に白羽の矢を立てた理由とは(プラスオートメーション)

t-Sortの特徴

「t-Sort」とは、小型の無人搬送車(AGV)の一種であり、倉庫内の物品を搬送し、少人数・短期間・大量の仕分け作業を実現する「全設備可動式の次世代型ロボットソーター」。

従来の固定式ソーターと比較し、高い柔軟性(ロボット台数増減で処理能力調整可能、導入後レイアウト変更・移設が可能等)を持つことに加え、圧倒的な短リードタイム(アンカー打ち等が不要により、初回ご相談から1~2カ月で導入が完了、撤去時も原状回復が不要等)と省スペース(固定式ソーター対比50%以下)を実現する、としている。

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ロボスタ編集部

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