山梨県丹波山村が「グリーンスローモビリティ」の試験運行を実施 高齢化率が高い地域で交通弱者の移動を支援

山梨県丹波山村は、高齢者をはじめとした交通弱者の移動支援を目的に、時速20km未満で公道を走ることができる電動車「グリーンスローモビリティ」の導入を目指しており、2024年3月11日から試験運行を行うことを発表した。

丹波山村について


丹波山村は山梨県の北東部、東京都と埼玉県に隣接し、村全域が秩父多摩甲斐国立公園内に位置する。面積の97%を山林が占め、大部分が東京都の水源涵養林となっている。人口は508人(2024年3月1日現在)と山梨県下で最も少なく、離島を除く関東圏でも最少。65歳以上の高齢人口比率は、40%を超えている。

村内に駅はなく、最寄りのJR奥多摩駅と村中心部をつなぐバスは、平日は1日3本。山間地のため坂道も多く、車を持たない住民の中には移動に不便を感じている住民もいる。丹波山村はグリーンスローモビリティを導入することで、家にこもりがちな交通弱者の外出を促し、住民同士の交流・健康増進につなげたいと考えており、2024年3月11日から行う試乗会は、新しい乗り物に対する住民の心理的ハードルを下げ、利用希望の聞き取りを丁寧に行い、本格導入につなげることを目的に行う。

グリーンスローモビリティの運行に、地域おこし協力隊も参加


丹波山村では、現在17人の地域おこし協力隊が活動をしており、高齢者支援を行っている隊員を中心に、丹波山村へのグリーンスローモビリティの導入に向け、先進自治体の視察や試験運行の計画等を行ってきた。今回のグリーンスローモビリティの試験走行では、普段は別の活動をしている隊員も、車両の運転やアンケート調査を担当し、住民との交流を図る。

支援企業も募集

丹波山村では、2024年度に2台を導入を計画しているが、購入費は1台あたり約500万円となっている。

これに伴い、丹波山村ではグリーンスローモビリティの導入を支援する協賛企業を募集している。また、企業版ふるさと納税の制度を活用して、本事業を支援することも可能。支援企業に対しては、グリーンスローモビリティの車体をを支援企業のカラーやロゴ等でのラッピングする等、寄附に対するベネフィットも用意されている。

グリーンスローモビリティ試験運行詳細

日時 2024年3月11日~3月21日 ※土日祝日を除く
午前9~11時/午後1~3時
(2024年3月11日は運転者講習と慣らし運転を行い、各地区での試乗は12日から行う)
場所 丹波山村内
使用車両 ヤマハ発動機株式会社製AR-07(全長3,955mm、全幅1,354mm、全高1,837mm)
運転手を除き最大6人まで乗車可能


関連サイト
山梨県丹波山村

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