ピザ専門店とロボットメーカーが異色のコラボ アレルギー対応の「ノンアレルギーピザ」にロボット耕作米の米粉を使用

テムザックと、ビッグベアーズフーヅサービスが運営する「BIG BEAR’S PIZZA」がコラボレーションし、BIG BEAR’S PIZZAの「ノンアレルギーピザ」に、テムザックが農業ロボット「雷鳥シリーズ」等を用いて生産した “ロボット耕作米”の米粉「雷粉」が使われることとになったと明らかにした。

ノンアレルギーピザは、「アレルギー対応でも美味しい」本格ピザを目指して開発された小麦・卵・乳など28品目不使用のピザとなっている。

BIG BEAR’S PIZZAのノンアレルギーピザとは

BIG BEAR’S PIZZAは1986年から続く宅配ピザ・ピザデリバリーの老舗。福岡を中心とした各店舗では地産地消をテーマに各地で採れた産物を美味しいピザに仕上げているほか、全国のに届けられるよう、冷凍ピザの販売も展開している。

今回米粉「雷粉」が使われるノンアレルギーピザはBIG BEAR’S PIZZAの公式Webサイトで購入が可能となっている。

各社の役割
BIG BEAR’S PIZZA 雷粉(米粉)ピザの開発と販売
テムザック ロボット開発、雷粉(米粉)の生産


雷粉使用メニュー紹介

ノンアレルギーピザ各種(マルゲリータ/ジェノベーゼ)

「アレルギーのある方や、糖質制限の方にもピザを美味しく楽しんでほしい!!」 そんな熱い思いが詰まった、小麦、卵、乳など28品目不使用のアレルギー対応のピザ。生地の原材料にこだわり、九州産の米粉「雷粉」を使用。また、チーズは試行錯誤の結果、乳・卵を使わないココナッツオイルを使った植物性チーズを使用している。

ノンアレルギーピザ(マルゲリータ)



ノンアレルギーピザ(ジェノベーゼ)





米粉「雷粉」について

「雷粉」は、テムザックが、最先端ロボット技術を用いて労力を大幅に削減する稲作“WORKROID農業”で育てた米を米粉にしたもの(品種:ミズホチカラ/ふくのこ)。耕作放棄が懸念される小規模圃場や不整形地でも、収穫や耕起、雑草抑制、害獣対策などができる農業ロボット「雷鳥シリーズ」を用いることで、手間を最小限にして稲作を維持することが可能となる。

「米」の消費量は年々減少している一方、「米粉」はパン・ケーキ・麺類など小麦粉の代用品として多用途に使える上に、健康志向の高まり、輸入小麦の価格高騰などを受けて近年需要が増加傾向にある。

テムザックは、WORKROID農業という新しい省力化農業を確立させると同時に、米粉の製造・流通による付加価値創出・収益化を目標としており、この取り組みを通して、耕作放棄地拡大を食い止めること、食料自給率向上に貢献することを目指すとしている。

テムザックの省力化農業の取り組み


米は日本の数少ない食料自給品目だが、農業従事者の最も多い割合を占めているのは75歳以上(2020年時点)となっており、高齢化・担い手不足、そして耕作放棄地の拡大に歯止めがかからない状況の中、省力化・省人化に向けた技術革新が必須となっている。

テムザックは、宮崎県延岡市および北浦農業公社と2022年12月締結した連携協定に基づき、2023年春から、ロボット技術を活用した “WORKROID農業” を開始し、米粉用稲作の省力化に取り組んでいる。初年度は、農業ロボット「雷鳥シリーズ」を続々開発&投入し、労働時間を削減しながら、24aの圃場から800kg弱の米を収穫。製粉した米粉は「雷粉」の名称で食品業者へ提供し、6次産業化の仕組みづくりにも取り組んでいる。

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ロボスタ編集部

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