高齢者施設で分身ロボット「OriHime」の操作や会話の実証実験を開始 高齢者が操作、遠隔社会参加の可能性と効果を検証

分身ロボット「OriHime」の開発・提供を手掛けるオリィ研究所は、山形県鶴岡市のみつわ会と高齢者施設における実証実験を2024年8月6日より実施している。
今回の実証実験では、みつわ会が運営する『老人保健施設 のぞみの園』の利用者が分身ロボットOriHimeを操作し、みつわ会が運営する他の施設の利用者や関係者とコミュニケーションを行う。


社会活動へ参加した高齢者は健康状態が「良い」

内閣府の令和5年版高齢社会白書によると社会活動へ参加した人は、健康状態が「良い」と回答した割合が高くなっており、社会活動に参加することが健康や生きがいに繋がる可能性が示唆されている。一方で、社会活動に参加したいと思わない理由で最も多いのが「健康・体力に自信がないから」となっており、社会参加への方法が課題となっている。

内閣府 令和5年版高齢社会白書

内閣府 令和5年版高齢社会白書

これらの背景より、分身ロボットOriHimeを活用し、施設にいる高齢者が遠隔で他者とコミュニケーションを図る実証実験を行うことで、遠隔での社会参加の効果と可能性を検証する。


実証実験の進捗と今後の予定


これまでの実証実験より、『老人保健施設 のぞみの園』の利用者がOriHimeを操作し、遠隔でのコミュニケーションが可能であることがわかった。


今回の実証実験は2024年9月末まで継続し、今後は参加している高齢者の気力や幸福度を定期的に観測し、効果を検証していく予定。

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ロボスタ編集部

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