トヨタ 自動運転のスープラが2台でツインドリフトを決める動画を公開 TRIとスタンフォード大学が共同開発

最新のAI技術を搭載した自動運転技術を使い、スープラをベースにした自動運転スポーツカーの自律ドリフトの動画をトヨタ TRI(TOYOTA RESEARCH INSTITUTE)が公開した。
自動運転によるドリフトの動画はTRIが以前にも公開しているが、今回の動画のポイントは2台の自律運転ドリフトカーが連携してドリフト走行している点。

以下、すべてTOYOTA RESEARCH INSTITUTEの広報写真より



自動運転ツインドリフト走行は高度な技術が必要

2台でのツインドリフト走行はFIAインターコンチネンタルドリフティングカップの競技などでも採用されている技量テストをはかる方式。ツインドリフトは先行者の動きに合わせて後発車がドリフトアングルやドリフト角、ライン取りを瞬時に変更しながら、ピッタリ追従するトレース性が評価される(先行車を追い越す競技ではない)。




後続車は先行者がバランスを崩せば、それに瞬時に対応してその動きに合わせて車の挙動や姿勢を変更する高度なスキルが要求される。
そのため単独でのドリフト走行と2台でのツインドリフト走行には異なるテクニックが求められる。


TRIはスタンフォード大学が連携して開発

TRIはスタンフォード大学のエンジニアリングチームと共同で、過去7年間にわたり自動車アプリケーション向けの新しいAI搭載技術の開発に取り組んできた。以前、1台のトヨタ車(スープラの自律運転対応車両)にドリフト走行をさせた後、さらに進化を追求した。車内でのドライバーの入力も遠隔操作も一切なく、2台のトヨタ車が完全に自律的にタンデムドリフト(ツインドリフト)走行を行えるように開発した。


テストはカリフォルニア州ウィロウズのサンダーヒル・レースウェイ・パークで、フォーミュラ・ドリフト仕様に改造された2台のトヨタGRスープラスポーツカーを使用して行われた。

■TRI / Stanford Engineering Autonomous Tandem Drift

このテクニックを支える要素技術は安全面でも高度なスキルとして応用できる。例えば、雪路や大雨などの路面で予期せず横滑りしたクルマの横滑りをリカバリーしたり、衝突回避の際のとっさのハンドル操作やアクセル操作に有効なスキルとなる。この技術がトヨタの将来のAI搭載スマートシステムに応用されることに期待したい。

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ロボスタ編集部

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