空中配送ロボットが川崎の市道を横断 パナソニック・東急・URの実証実験が次のステージへ

パナソニック ホールディングス、東急、UR都市機構は、川崎市麻生区のUR虹ヶ丘団地にて、配送業界における人手不足等の社会課題の解決や、少子高齢化が進行する郊外住宅地における買い物の利便性向上とコミュニティの形成による地域活性化を目指し、世界初となる郊外住宅地における空中配送ロボットを活用した新たな配送サービスの実証実験を2023年11月から2024年6月まで実施してきた。

前回はUR都市機構が所有する敷地内での配送ルートだったが、2024年10月からは川崎市との連携・協力のもと、前回のルートから分岐し、空中配送ロボットが団地敷地内の川崎市が管轄する市道を横断し、延伸する形で本実証実験を実施する。

首都圏の行政と連携し、空中配送の実証実験を行うのは初めてであり、今後「街のインフラ」となる将来像に向けた重要な第一歩にもなるとしている。

更なる利用者の利便性の向上を図る



市道を横断する今回のルートは、UR虹ヶ丘団地の団地内集会所の入り口まで配送を行うことで、更なる利用者の利便性の向上を図る。これにより、集会所を活用している住民の方々もサービスを利用しやすくなり、集会所を利用したコミュニティ活性化への寄与も期待される。

さらに、集会所内に設置する会員登録不要のタッチパネル端末からの注文受付も開始すると同時に、支払い方法の見直しを行い、これまでのクレジットカードや一部の電子決済に加え、現金の取り扱いを開始する。これにより、幅広いユーザーに多様な場面での利用を促進することができ、これまで以上に身近で便利なサービスを目指す。

空中配送ロボット実証実験について

これまでの経緯

本実証実験を活用した持続可能なまちづくりの推進に向けて、2023年10月13日にパナソニック ホールディングス、東急、UR都市機構の三者による連携協定を締結し、2023年11月18日から実証実験を実施。

実証実験にて、三者は空中配送ロボットの技術およびサービスの効果検証を行い、配送業界における人手不足や配送コストの上昇といった社会課題の解決や、少子高齢化が進行する郊外住宅地における買い物の利便性向上とコミュニティの形成による地域活性化を目指してきた。

今回の実証実験の目的

・新ルートの配送実施に必要な技術の検討
・将来的な社会実装に向けた行政との連携手法の検討
・新たな市場ニーズの検証

新規に実施する実証実験

1:空中配送ロボットの川崎市道横断とそれに伴う関連技術の検証
2:配達先の拡充(団地集会所まで配達)
3:注文方法、支払い方法の拡充(タッチパネル端末での注文受付、現金支払を追加)

実施場所 川崎市麻生区虹ヶ丘2丁目 UR虹ヶ丘団地内
実施期間 2024年10月下旬〜2024年12月下旬

上記期間において不定期で運行する。また、2024年11月9日に虹ヶ丘団地で開催される「第3弾 虹のまちにわフェス」において、空中配送ロボットを運行するため、一般の方の見学も可能となっている。

連携自治体

川崎市(道路占用許可権者)
※「街のインフラ」となる将来像に向け、川崎市と連携して取り組んでいる。

実証実験の協力者

株式会社東急ストア
東急バス株式会社
株式会社URコミュニティ
株式会社吉野家

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ロボスタ編集部

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