NTTがMay Mobilityと自動運転の普及に向けた取組み開始 自動運転シャトルなど定期運行を実施 愛知と東京調布で

NTTとMay Mobilityは、より安心・安全な自動運転サービスを継続的に提供することをめざし、協業を推進している。

愛知県の自動運転運行事業にNTTドコモが採択され、本協業に基づくMay Mobilityの技術を活用し、自動運転車両の定期運行を実施する。また、今後、NTT中央研修センタでの自動運転実証拠点の立ち上げも行う予定であることも明らかにした。
NTTは本定期運行・実証を通じて自動運転サービスの社会実装に向けた取り組みを加速させていくとしている。

NTTドコモが取り組む背景

NTTは、2023年11月にMay Mobilityへの出資及び同社の自動運転システムの国内独占販売権獲得後、May Mobilityが持つ独自AIによる自動運転技術とNTTグループが持つ高速・低遅延・高信頼の通信ネットワーク技術、地域に根差した人材力の組み合わせによる自動運転サービスの検討を進めてきた。

そして、自動運転サービスを持続可能なサービスとするために、長期運行による実績を積むことで、事業モデルの磨き込みを行う必要があるという考えのもと、愛知県が公募する自動運転運行事業へNTTドコモがMay Mobilityの自動運転技術を活用した自動運転シャトルの提案を行い、採択された。
また、自動運転技術の体験を通じて、様々なステークホルダーと直接対話する機会を創出するため、今後、NTT中央研修センタにおける実証実験拠点も立ち上げていく予定としている。

上記のような背景により、協業の第一弾として2つのエリアでの取り組みを開始する。

取り組みの概要

名古屋市内での定期運行
概要 交通量の多い都市部における幹線道路の車速に沿った自動運転車両による定期運行
運行ルート 名古屋駅付近~STATION Ai
運行期間 2024年11月7日〜2025年3月19日
車両 トヨタ自動車のミニバン「シエナ」をベースとして開発した車両
特徴 交通量の多い都市部における幹線道路の車速に沿った自動運転車両による定期運行は全国初の取組。自動運転レベル2での定期運行を行いながら、自動運転レベル4に向けて都市部での自動走行や乗車体験について検証を行う。


NTT中央研修センタ(NTT e-City Labo)自動運転実証環境を拠点とした実証実験の展開
概要 NTT東日本が展開中の自動運転実証環境を活用した、May Mobilityの実証実験拠点の立ち上げ
運行ルート NTT中央研修センタ構内および周辺公道(予定)
運行期間 2024年10月下旬開始(予定)
車両 トヨタ自動車のミニバン「シエナ」をベースとして開発した車両
特徴 May MobilityとNTTは当フィールドを利用し、遠隔監視機能を含む走行実証を行う。


今後の展望

本定期運行及び実証実験では、ミニバン車両をベースにした車両を活用するが、May Mobilityとの協業を通じて、車両サイズの異なる車種での自動運転サービスの提供についても検討を進め、地域・利用シーンのニーズに合った車種の提供や複数車種での同時走行・管理を可能にする取り組みを加速させていく。

May Mobilityは、2023年より北米では無人の自動運転走行を開始しているが、本協業により、May MobilityとNTTグループは、日本でも自動運転レベル4でのサービスの提供をめざす。

引き続き、新たなエリアでの実証実験および定期運行についても検討を進めており、地域住民との連携をより深め、安心・安全の強化、利便性の向上、確かな運用実績による段階的な事業展開を推進し、交通課題の解決に限定せず、地域経済の活性化や高齢化社会への対応など、その地域が抱える社会課題の解決に資する安心・安全な自動運転サービスを提供していくとしている。

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ロボスタ編集部

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