WRC チャンピオン争いは最終戦「ラリージャパン2024」へ ドライバー選手権はヒョンデの争い、メーカー選手権はトヨタが猛追

ドイツ、チェコ、オーストリアにまたがるターマック(舗装路)を舞台に、世界ラリー選手権WRC 第12戦「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」が10月17日(木)~10月20日(日)に開催され、ヒョンデのオイット・タナック組が優勝、2位にはトヨタGRのエルフィン・エバンス組が入り、3位はドライバー年間選手権トップのヒョンデのティエリー・ヌービル組となった。

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WRC 第12戦「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」で優勝した、ヒョンデのオイット・タナック組。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

WRC 第12戦「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」で2位に入った、トヨタGRのエルフィン・エヴァンス組。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

勝田貴元選手は日曜日の全ステージと最終ステージ(パワーステージ)に与えられる「スーパーサンデーポイント」と「パワーステージポイント」をトップで快走し、GRトヨタのポイント獲得に貢献した。

勝田貴元選手(トヨタGR)。最終のパワーステージは最速タイムで速さを見せた。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

勝田貴元選手(トヨタGR)。 ©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

多くのファンに囲まれる勝田貴元選手(トヨタGR)。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool


年間チャンピオンの決定は来月「ラリージャパン」で

これにより、ドライバー選手権とマニュファクチャラー(メーカー/チーム)選手権ともに、来月開催される最終戦「フォーラムエイト・ラリージャパン 2024」の結果で決まることになった。
「フォーラムエイト・ラリージャパン 2024」は、2024年11月21日(木)から24日(日)の日程で、豊田スタジアムや岡崎中央総合公園など、愛知県・岐阜県内で開催される。

左からヒョンデ、フォード、トヨタGRの各チームのラリーカー。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool



FIA世界ラリー選手権(13戦中12戦終了時のポイント)


■ドライバー

ドライバー選手権はヒョンデのヌービル組とタナック組の争いになっている。

1. T・ヌービル組(ヒョンデ) 225ポイント
2. O・タナック組(ヒョンデ) 200ポイント
3. E・エヴァンス組(トヨタGR) 185ポイント
4. S・オジエ組(トヨタGR) 166ポイント
5. A・フルモー(Mフォード) 146ポイント

年間チャンピオンに最も近い位置にいるヌービル組(ヒョンデ)。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

トヨタGRでフル参戦しているE・エヴァンス選手。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool


■マニュファクチャラー(チーム)

マニュファクチャラー選手権はヒョンデがわずかにリードし、トヨタGRが追う形となる。

1.ヒョンデ・シェル・モービス・ワールドラリーチーム 526
2.TOYOTA GAZOO Racing ワールドラリーチーム 511
3.Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチーム 267

ドライバー選手権に関しては、トヨタGRは2022年と2023年チャンピオンのカッレ・ロバンペラ選手がスポット参戦となったこと、過去8回のチャンピオンを経験しているセバスチャン・オジェ選手もまた、スポット参戦となったことが、結果的に2024年シーズン、トヨタGRがポイント加算に苦戦してしまった可能性がある。

とはいえ、トヨタにとってホームの最終戦「ラリージャパン2024」が選手権チャンピオンが決まる大一番となるため、白熱したチャンピオン競争が期待できる。
関連記事「今年も公道最速を競うFIA世界ラリー選手権 11月に愛知・岐阜で開催「フォーラムエイト・ラリージャパン 2024」最新情報と見どころ


ポイントシステム

2024年のWRCのポイントシステムはとても複雑。4日間にわたるラリーを面白くするためのものだが、最終的に誰が、そしてどのメーカーがポイントをどれだけ取れるのかが、観客や視聴者にはひと目ではわかりにくいものになっている。以下はガズーレーシングの公式サイトからの引用。ラリージャパン観戦時の参考にしてください。
引用元:https://toyotagazooracing.com/jp/wrc/ranking/2024/

WRCには選手を対象とするドライバーおよびコ・ドライバー選手権と、メーカーを対象とするマニュファクチャラー選手権があり、各大会の積算ポイントによりタイトルおよび年間ランキングを競います。2024年シーズンよりポイントの獲得システムが大きく変わり、1.土曜日終了時点での総合順位に対して与えられるポイント、2.最終日の日曜日の総合順位のみに対して与えられるポイント、3.今まで通り最終日のパワーステージでの順位に対して与えられるボーナスポイントと、ポイントの獲得機会が3回に増えました。土曜日終了時点でのポイントは総合1位から10位まで付与され、18、15、13、10、8、6、4、3、2、1ポイントとなります。ただし、ポイントを獲得できるのはラリーを最後まで走りきり、最終順位を得た選手とマニュファクチャラーのみとなります。日曜日のみのポイントは総合1位から7位まで付与され、7、6、5、4、3、2、1ポイントとなります。また、パワーステージは昨年と変わらずトップ5のタイムを記録した選手とマニュファクチャラーに対し、1番手タイムから順に5、4、3、2、1のボーナスポイントが与えられます。なお、上記3タイプのポイント獲得機会はいずれもドライバー、コ・ドライバー、マニュファクチャラーが対象となります。

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