秋田大学とタケロボが構築した3つの医療関連AIシステムを発表 県内の医療機関にも提供
タケロボは秋田大学大学院医学系研究科のもと、3つの医療関連AIシステムを構築。秋田大学医学部の他、県内の医療機関に提供する実証実験を2024年11月より順次開始していることを明らかにした。タケロボでは、今回の実証実験での要望や課題をAIシステムに反映することで、更なる機能追加と利便性向上を図るとしている。
医療関連AIシステム構築の概要
秋田大学大学院医学系研究科では、先進デジタル医学・医療教育学講座を開設し、医学教育や医療現場でのデジタル化を推進している。今回デジタル化の一環として、下記のの3つの医療関連AIシステムを構築し実証実験を行っている。
1:看護教育用相談チャットボット
2:医療面接トレーニング
3:麻酔科術前アンケート
この3つの医療関連AIシステムはタケロボのAIプラットフォームを用いており、秋田大学大学院医学系研究科の要望を短期間でAIシステムとして構築し、提供を可能とした。
看護教育用相談チャットボット
「教育センターに関すること」「院内研修に関すること」「メンタルヘルスに関すること」の観点で、看護系学生や看護師からの様々な疑問や質問にAIが回答するチャットボット。AIは、予め医学系研究科にて作成の適切な対応データを学習しており、相談に対し的確な回答、アドバイスを行う。
看護教育用相談チャットボットの特徴
1:秋田大学の医療系教育センター用のデータをAIが学習しており、関係者からの相談にマッチした回答・アドバイスを提供
2:1対1のQAだけでなく、分岐のあるQA対応も可能
3:専門的な知識なしで、誰でもAIへのデータ登録を簡単に行える
4:実際にチャットボットでやりとりしたデータをリアルタイムで閲覧、取得することが可能
医療面接トレーニング
医療面接トレーニングでは、京都大学医学部で開発したシステムの一部機能向上を図ったうえ、秋田大学大学院医学系研究科で作成した患者シナリオを適用している。様々な症状のAI模擬患者を相手に実践的な医療面接のトレーニングを行うことが可能となっている。
医療面接トレーニングの特徴
1:京都大学医学部で開発された医療面接トレーニングに、患者の表情やレンゲン写真等の画像表示を改良したトレーニング結果判定を追加適用
2:腹痛63歳(憩室炎)、胸痛68歳(労作性狭心症)、腹痛87歳(便秘症)、胸痛22歳(心膜炎)の患者シナリオを適用
3:医学部の学生は、スマホ、タブレット、パソコンを用いて、いつでも好きな時に、医療面接のトレーニングを行うことが可能
麻酔科術前アンケート
麻酔を受ける際、30項目ほどある事前確認アンケートに答える必要があるため、アンケート用紙に手書きで回答する場合、回答する側(患者側)、確認する側(医師側)とも、負担がかかっている。このアンケートをAI・デジタル化することで、医師や患者の負担軽減を図る。
麻酔科術前アンケートシステムの特徴
1:アンケート事項の表示に加え音声読み上げも行うため回答者は聞くだけで質問を把握することが可能
2:回答者は、タッチと音声入力で回答が可能なため回答負担が軽減
3:アンケート回答がデジタル化されているのでため、ディスプレイ表示で確認が可能。また、回答内容にもとづく評価結果・スコアも併せて表示される
4:アンケートデータは自動的に保存され、簡単に検索・確認を行うことが可能
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