Hakobotが四輪駆動・四輪操舵の自動配送ロボットで雪道走行の実証実験へ カスタムホイールとオフロードタイヤで雪道走破に臨む

自動配送ロボットを開発する株式会社Hakobotは、自動配送ロボットの冬期運用に向けた雪道での実証実験に協力すると発表した。同社は、四輪駆動・四輪操舵の独自設計の自動走行機構に長けている。場所は、北海道の更別村、スーパービレッジ構想の一環で実施される。


積雪地域のラストワンマイル配送は多くの自治体の課題

スーパービレッジ構想とは、内閣府が行う国家戦略特区のことで、住民が参画しながら、住民目線で2030年頃の未来に実現される社会を先行実現することを目指す取り組み。
今回の実証実験は、更別村の企画政策課スーパービレッジ推進室のもと、スーパービレッジ構想のデジタル公民館サービスの運営を行う「Social Knowledge Bank」と「長大」が主導して実施される。
更別村では「100歳までワクワクして暮らす街づくり(ひゃくワク)」をテーマに、様々な住民参加型の事業を展開している。

その事業の一つにロボット配送があり、特に大きな課題となっていた「冬の積雪環境下でのラストワンマイル配送の実現」に向けて、解決できる可能性のある同社、四輪駆動の配送ロボットを今回採用した。この実証実験を成功させることで、多くの積雪地域のラストワンマイル配送の課題を解決する第一歩にしたい考えだ。



低速・小型の自動配送ロボットでは国内初のオフロードタイヤを装着

昨年、同社の自動配送ロボットを使用し、試験的にノーマルタイヤでの雪道走行テストを実施、3月の暖かい時期だったこともあり、スタックやスリップなどはあったものの、走破するために十分なスペックであることは確認できた。
それを受けて今年は、ホイール部分をカスタマイズ、インホイールモーター+四輪駆動+オフロードタイヤという完全な雪道仕様で実証実験に臨む。


また制御面では、周辺環境が変わりやすい冬の積雪地域にて「SLAM」での自動運転でどのような課題が出てくるかも検証する。

なお、「SLAM」(スラム)はSimultaneous Localization And Mapping(自己位置推定と地図作成)の略で、移動するロボットが未知の環境を探索しながら自身の位置を同時に推定し、その環境の地図を作成するための技術。

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ロボスタ編集部

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