キビテクが川重のソーシャルイノベーション共創拠点で配膳の自動化の実証を開始 可能性とそ運用法を探る

キビテクと川崎重工は、川崎重工が開設したソーシャルイノベーション共創拠点「CO-CREATION PARK – KAWARUBA」(「KAWARUBA」)内の、カフェスペースで、配膳の自動化の実証を開始した。

本実証の目的

今回の取り組みは、一般の方と同じ環境で働くロボットのソリューションの事業を川崎重工と共創することを目指し、店舗での搬送等の業務の効率化や高付加価値化をロボットで行うシステムの有効性と課題の検証を行うことを目的としている。

具体的には、キビテク社のロボット管理システムHATSを小型で安価な移動ロボットに接続したロボットシステム「HATSキャリー・フリート」で、小型複数ロボットでの配膳業務の効率化の有効性を実証する。また、会議室や展示スペース等の機能も備えた複合的な施設での実証を通して、配膳だけではなく適応的にロボットが人を支援するソリューションの可能性とその運用法を探る。

システムと実証の概要

カフェのカウンターから会議室への搬送を行う

Kachaka ProにキビテクのHATS(ロボット要素技術統合プラットフォーム、Highly Autonomous Teleoperation Service)を接続した搬送ロボットシステム。カフェ店員による作業指示や一般ユーザ様がロボットの配膳が完了したことを伝えるためのタブレット端末を備えている。

HATSはクラウド上に作られたシステム。基本的にはブラウザ上のGUI(Graphical User Interface)を用いることで、ロボットの動作ロジックや走行経路を設計して指示を与えることができる。


カフェスタッフはモバイル端末で配膳先を指定する。

KAWARUBAのカフェスペースは、KAWARUBA同拠点の入居者や来訪客が利用可能であり、会議室も隣接しています。ロボットはカフェから隣接する会議室への搬送を主に行う。これを通して、当社が取り組んできている倉庫や工場の自動化よりもさらに難易度の高い、一般の方が来訪する空間における、ロボットでの効率化の有効性やロボットの運行管理システムの有効性を検証する。

ソーシャルイノベーション共創拠点KAWARUBAの概要

今回の実証は図中の「ドリンクサーブ」のエリア

KAWARUBAは「さまざまな社会課題解決に向け、意志ある多様な人々が出会い、集うことで価値を創造し、社会実装をやり遂げる」をコンセプトに2024年11月に「Haneda Innovation City」(東京都大田区)に川崎重工社が開設したスペースである。


ステージ

カフェスペース


キビテクについて

キビテクは、東京大学の人型ロボット研究室JSK(情報システム工学研究室)出身者を中心として2011年に創業した、知能ロボットの開発や、ロボット制御プラットフォームの提供およびそれが統合されたロボットシステムの販売を行うスタートアップ企業。

会社名「キビテク」の「キビ」は心の「機微」を意味しており、同社の得意な技術を通して、未来の人々の、心の幸せに貢献することを最も大切にしている。

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ロボスタ編集部

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