日本科学未来館(未来館)は、2025年10月25日(土)と26日(日)の2日間にわたり、最新技術の実証実験を一般公開するイベント「未来をつくるラボ Open Day」を開催した。
11の最新技術が公開されたが、中でも注目を集めたのが、いま話題のヒューマノイドだ。

GMO AI&ロボティクス商事(GMO AIR)が、中国のUnitree社のヒューマノイドを使用し、独自にプログラムしたダンスを、未来館のシンボルである「ジオ・コスモス」の前で披露した。実際に目の前で見ると、そのしなやかな動きに圧倒される。

このダンスは、GMO AIRが強化学習(模倣学習)でトレーニングを行い、ヒューマノイドに組み込んだものだ。
Unitree G1には、バランスを取って歩いたり手を振ったりするなど、さまざまなアクションがあらかじめ学習された状態で出荷されているが、この規模のダンスになると、バランスを崩さずに踊るための強化学習が必要になる。

デモでは非常にしなやかな動きが実現していた。基本的なダンスの動作は半日程度で学習でき、動きをさらにブラッシュアップして、しなやかに仕上げるまで、合計2日程度の工程でこのレベルのダンスを実現できるという。

強化学習や模倣学習とは、人間の動作を映した動画などをもとに、ロボットがアクションを学習していく手法だ。
このG1の場合、動画からロボットの基本動作を生成・変換するためのデータはすでにあり、ダンス中に転倒やバランスを崩すことにないよう、元になった人の動きをトレースする強化学習を行ったという。





