TEDのロボット動画まとめ~その3

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ロボットに関するお勧めのTED動画の紹介、その3です。

今回はロボット工学的に興味深い動画をまとめました。


■米粒のサイズのロボットを作る理由

アリのような昆虫の動きや身体を研究することで、サラ・バーグブライターと彼女の率いるチームは、大変に堅固で、この上なく小さい機械の虫を作り上げ…それにロケットを付けました。マイクロロボティクスにおける驚くべき発展を目にし、このとても小さなお助けロボットが将来利用されるかもしれない3つの方法について、耳を傾けてみましょう。

極小のロボットを作るマイクロロボティクスの最先端を知ることができます。災害時に人を探したり、血管の中に入ったりとその応用範囲は想像を超えています。

■ヴィージェイ・クーマー 「協力し合う飛行ロボット」

ペンシルベニア大学のヴィージェイ・クーマーの研究室で開発しているクワッドローター型の小さく敏捷な飛行ロボットは、群れを作り、互いの存在を認識し、臨機応変にチームを組んで、建設や災害時の調査やその他様々なことをこなします。

小型ドローンが頭脳を持って複数で飛び回り音楽を奏でる様は見事としか言いようがありません。未来です!

■ペーター・ファンクハウザー 「踊るボールボットRezero」

TEDGlobalのステージでペーター・ファンクハウザーがボールの上でバランスを取るロボットRezeroのデモをします。工学部の学生たちが設計し組み立てたRezeroは、素早く優雅に動き、ダンスさえする初めての「ボールボット」です。

足が1つのボールで、そこれだけでバランスをとって自立するボールロボット。動きの凄さに驚きます。そして音楽に合わせて踊るデモも。TEDらしい動画です。

■鳥のように飛行するロボット

飛ぶロボットは数多くあります。しかし本物の鳥のように飛行するロボットはありませんでした。マルクス・フィッシャーと彼のチームが セグロカモメをモデルにして作り上げたこの軽量大型ロボット—SmartBird(賢い鳥)は、翼を羽ばたかせて飛行します。TEDGlobal 2011より飛行デモをお送りします。

TEDの会場内を優雅に飛ぶ様は圧巻です。見た目も飛び方も取りそのものに見えてきます。

■デニス・ホン 「私の7つのロボットたち」

TEDxNASAでデニス・ホンが、数々の受賞歴を誇る7つの全地形対応ロボットを紹介します。サッカーをするヒューマノイド型のDARwInや崖を這い上るCLIMBeRなど、バージニア工科大学のRoMeLaのチームにより作られたロボットたちです。講演の最後に、ラボの目覚ましい技術的成功をもたらしている創造性の5つの秘訣が明らかにされます。

さまざまな種類の全地形対応ロボットの紹介。アイディアが大事なのが良くわかりますね。そしてそのアイディアのだし方の工夫も説明しています。

■自然界で最も不快な生き物にヒントを得たロボット

ロボットはいかにすればでこぼこの地面を安定して走ったり、逆さのまま移動したり、空中で体操技をしたり、壁に激突しても壊れずにいることができるのでしょう? ロバート・フルが驚くべきゴキブリの体に目を向け、ロボット工学者がそこから何を学べるか語ります。

ゴキブリを研究することで作られたロボット。ロボットもすごいですが、ゴキブリってすごいな・・・と感心してしまう動画です。

■ゴキブリの仕組みに学んだロボット

昆虫や動物は素晴らしい能力を進化させてきました。しかし、ロバート・フルは動物の性能は過剰だと言います。コツは必要なものだけコピーすること。人の技術が自然から学ぶ方法をお見せします。

またゴキブリやヤモリを研究したロボットの話です。生物を研究することでロボティクスはさらに発展していくんでしょうね。

■クアッドコプターの驚くべき運動能力

TEDGlobalのロボット・ラボで、ラファエロ・ダンドリーアがクアッドコプターのデモを披露します。運動選手のように考え、学習を助けるアルゴリズムで物理的な問題を解決します。一連の素晴らしいデモで、ダンドリーアはドローンがボールをキャッチし、棒のバランスを取り、協調して意志決定する様をご覧にいれます。きっとすぐにでも欲しくなる、キネクトでクアッドコプターを操るデモもお見逃しなく。

日本でもかなり認知度が高くなったドローン。クアッドコプターのデモは見事です。

■私の水中探査ロボット

デイビッド・ラングは、独学でアマチュア海洋生物学者になりました―というより、彼の代わりにロボットを海洋生物学者にしました。素敵なトークで、TEDフェローのラングは、どうやって海洋愛好家たちが力を合わせて、オープンソースで低コストの水中探査機を作り上げたか語ります。

低価格の水中ロボットをオープンソースで作り上げ、製作キットとして流通させているとのことで、ドローンの海版という感じでしょうか。

■災害の救援に駆けつけるロボット

災害に見舞われた時、いち早く現場に駆けつけるのは誰か?ロボットである可能性がますます高くなっていきます。ロビン・マーフィーは研究室で、災害現場を飛んだり、トンネルを掘ったり、泳いだり、這ったりするロボットを作っています。ロボットの開発により、消防士やレスキュー隊員による人命救助活動がより安全なものとなり、さらにコミュニティの復興が最高3年、早まります。

災害時に素早い対応をすることで復興までの時間が大幅に短縮できるというコンセプト。そしてロボットそのものが大事なのではなく取得されたデータをどう活かすかが大事であるというプレゼンテーション。世の中の役に立つロボットのひとつのありかたとして興味深い内容です。

■ヴィージェイ・クーマー: 空飛ぶロボットの未来

ペンシルベニア大学の研究室でヴィージェイ・クーマーのチームは蜜蜂の動きに触発された自律飛行ロボットを作りました。彼らの最新の成果は精密農業への応用で、ロボットの一群が果樹園にある個々の果樹や果実を解析してモデルを作成し、収穫量を増やしたり水の管理を改善する上で重要な情報を農家に提供するというものです。

ドローンでリアルなマッピングを行う要素技術を用いて、それを農業に転用していく未来をみることができます。

■魅惑的な未来の飛行ロボットを披露

「ドローン」と聞いて何を思いますか? 恐らく「便利なもの」か「恐ろしいもの」のどちらかでしょう。でもドローンが美的価値を持ち得ると思いますか? 飛行ロボットを開発している自律システムの専門家ラファエロ・ダンドリーアの最新のプロジェクトでは、制御不能状態からの復帰やホバリングができる全翼機や、方向が存在しないような8枚のプロペラがある飛行体から、協調する小型クアッドコプターの群れまで、自律飛行の新境地を開拓しています。TEDのステージの上を、まるで蛍が舞うかのように、飛行ロボットの編隊が美しく旋回する様子は見る者を魅了します。さあ、心の準備はできていますか?

複数のドローンが連携して動くさまはまるでホタルのようです。美しいドローン達の動画、ぜひご覧ください。


今回は以上です。次回は今回はロボットと人類の関係や、人工知能に関する動画を紹介します。

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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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